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起業時におけるリスクの減らし方

聖書に以下の事を学ぶ。

神様も完璧な存在だというのなら、最初から人類を完璧に作りゃあいいのに、なんで中途半端に作るかなとツッコミどころ満載だが、そのうちの一つのエピソードがノアの箱舟である。

「主は、地上に人の悪が増し、常に悪いことばかりを心に思い図っているのをご覧になって、地上に人を作ったことを後悔し、心を痛められた」「私は人を創造したが、これを地上から拭い去ろう。人だけでなく、家畜も這うものも空の鳥も。」

人間だけが悪いのに、その他の動物も可哀そうに。その中でノアはすごくいい奴だったので、神様は箱舟を作って逃げ込めと指示するのだ。それで神様は40日間雨を降らせ洪水を引き起こし、箱舟に乗っていない人間や動物を死なせてしまう。

結局水は150日間勢いを失わず、その後徐々に水が減って、箱舟はアララト山の上にとまる。40日たち、ノアは自分が作った箱舟の窓を開き、烏(カラス)を放つ。しかし戻ってくる。鳩も放つがまた戻ってくる。それはまだ水が大地を覆っていることを示している。7日後に鳩を再び放つとクチバシにオリーブの葉を加えて戻ってきた。ここで地上から水が引いたことを知る。さらに7日後に鳩を放つと戻ってこなかった。鳩がどこか地上に居場所を見つけたと言える。ちなみに聖書においてはハトは、無垢と聖霊の象徴である。

鳩を放つエピソードにおいて、マーケティングとしては、物事行うには事前調査が必要だということだ。ノアが自分で調査しに行ったら、水にはまってしまって、おぼれてしまうかもしれない。事前調査も時には専門家にお願いしたことが良い場合もあるということでもある。鳩ならば空を飛べるから戻って来られる。

最初にカラスを飛ばしたのは、習性だろうか。人になつかなさそうだから、乾いた大地を見つけたら、最初から戻ってこなさそうだ。鳩を使ったのは戻ってくるであろう習性を用いて、大地にある植物を拾ってくることを想定したのだろう。最初から鳩であれば、飛び疲れで海の中に落ちてしまうかもしれない。カラスは賢いからそんなことはしないだろう。

ノアの事前調査は非常に奥が深いのだ。

事前調査とは、例えば、飲食店等で言えば、商圏調査が良い例だ。自分で調査するのも良いが、専門家に調査してもらえば、なお安心もできる(気休めにしかならないかもしれないが)。いずれにしても、何も考えずに、不動産屋に勧められたとか、すぐ契約しないと次に人に決まってしまうからといって、事前調査をしないことが一番の問題だ。

ノアの箱舟の例で言えば、何日も船の中に家畜ととどまっていることも衛生面で問題だし、家畜を食べない限りは食料も続かない。家畜を食べるとその種はノアが断絶してしまうことになる。

それ故、一日も早く箱舟から外へ出て、生活を再開するのがベストな選択と言える。それを鳩を使った事前調査で速やかにノアはこなしたということになる。

[教訓]

〇事前調査(商圏調査)は不可欠。

〇事前調査(商圏調査)は専門家にお願いした方が適切な場合がある。速やかに出店し、確実に売り上げを手にするために。手間をケチるな、金をケチるな。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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