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情報を制するものが戦いを制する

制圧目標の再確認が行われた。・・・
「特に重点は自治領主府、同盟弁務官事務所、航路局の三地点だ。それぞれのコンピューターを押さえ、情報を入手しなくてはならん。これは絶対の条件だ。わかるな」

過去、どれほど多くの遠征軍が、同盟領の地理に対する情報の不備から敗北や撤退に追い込まれたことであろう。だが、航路局と同盟弁務官事務所のコンピューターを押さえれば、未知の広大な星域で地の利を誇る敵との戦いを強いられることもなくなる。・・・

さらに、心理的な側面も無視できない。自国の地理や軍事力、経済力に関して、これほど膨大な情報が敵の手に渡ったとなれば。同盟としても動揺を禁じ得ないであろう。

・・・これに情報レベルにおける勝利が加われば、例え同盟国のヤン・ウェンリーが要への芸術家であったところで、局地的な情勢を左右することしかできないはずである。

(解説)
情報を制するものは戦いを制する、とは、元々孫氏の「名君賢将の動きて人に勝ち、成功、衆に出づる所以のものは、先知なり」から来ている。

近年は、多くの商品やサービスが現れ、経験や勘に頼るマーケティングが結果につながりにくくなっている。最近、ビッグデータの活用がキーワードになっている。ビッグデータとは、「データ量(Volume)」「発生頻度(Velocity)」「多様性(Variety)」の3つを兼ね備えたものと言われている。最近は、「正確さ(Veracity)」や「データ価値(Value)」まで含めて、5Vになっている。

さて、情報は得ただけでは意味がない。活用できなければだめなのだ。そこで注意すべきは、情報の収集の後の分析なのだが、データを分析したところで、自社の強みを生かしていなければならない。今までは20代の女性がターゲットだと思っていたら、実は30代の女性に受けていた、とすれば、広告や販促も、ターゲットを変更しなければならない。

また、結局分析してもよくわからずに、経験や勘に頼ったり、自分たちが求めていた結論を導くために、強引に、偏見で抽出していてはこれもまた意味がない。

分析の目的を明確にし、目的に応じた必要なデータを集め、データの裏にある事実を抽出し、ターゲットに対して、適格なメディアと手法でアプローチを諮ることが何よりも重要である。

(教訓)
〇情報を制するものは戦いを制する。
〇客観的にデータを分析し、ターゲットにあったマーケティングを行え。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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