世界の歴史を題材とした起業家応援メディア

私欲を前面に押し出す奴はリーダーではない

「ロイエンタールが叛逆するのであれば、正面から堂々と兵をあげて決戦を挑むであろう。誰かのように引見姑息な策謀を巡らして陛下の背中を刺したりはせぬ」
そういいたい気分のミッターマイヤーなのだが、言えば冗談では済まなくなる。地位が上るほどに、舌の行動範囲が広くなるとは限らないのだった。

(解説)
ロイエンタールの叛乱の噂が立ち、友人でもあるミッターマイヤーの気持ちも落ち着かない。その本音が、ロイエンタールが本気ならば、正面から責めてくる。姑息なことはやらない。と言いたいのが、それを大将が言ってしまってはいけない。

政治家で失言が目立つ人がいる。その失言をよくよくみると、実は本音としては自分でもそう思っているということが少なくないし、マスコミお得意の、前後発言を無視した、ある部分だけ取り上げて、揚げ足を取っている、いつもの報道だったりする。

はっきり言う政治家は貴重です、という有名人もいるし、それは一面その通りなのだが、はやり政治家たる者、マスコミに揚げ足を取られる発言をする方が問題であろう。マスコミとは揚げ足を取るモノとして、どのように発言するかを考える。あるいはコメントを求められてもノーコメントを貫く覚悟も必要である。

立場によっては、その本音によって、冗談で済まなくなったり、大いなる誤解を生む。地位が上がれば上がるほど、発言の行動範囲も狭くなる、そのようにうまく対処していくしかない。

また、私人としての発言と公人としての発言が異ならざるを得ないのは、やむを得ない。野党はその一貫性をついてくるのだが、概ね無意味である。自分でも本音と建て前は使い分けないといけないと心がけている。そのため、本音で思っていることを、全体最適化のためには、私欲を全く無視して行動をとることの方が多い。それだから経営者なのだと思う。経営者が自らの欲望のままに発言して、そのままに行動をしていたら、ただの馬鹿である。サッサと経営者をやめることをお勧めする。そんな私利私欲の経営者など百害あって一利なしである。うーむ、政治家や高級官僚はそんなのばっかりだな。

(教訓)
〇地位が上がれば、発言の行動範囲は狭まることを心がけよ。
〇公人と私人の立場は異なり、その考え方に対して首尾一貫できないこともある。むしろ私欲を前面に押し出すリーダーこそクズでしかない。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
SNSでフォローする