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リーダーは猛獣使いであれ

「専門家が素人に後れを取る場合が、往々にしてある。長所より短所を、好機より危機を見てしまうからだ。・・・」

「どんな組織でも機械でも運用するのは所詮、人間だ。上位に立つ者の才幹と器量次第で、虎が猫にもなりその逆にもなる。虎の牙がどちらを向くか、これもまた猛獣使い次第だ。・・・」

(解説)
フェザーン自治領、アドリアン・ルビンスキー(第5代フェザーン自治領主)がニコラス・ボルテック(フェザーンの自治領主補佐官)に向って語った言葉である。ラインハルトとヤンのアスターテ会戦の戦況を回顧していた。

素人はリスクがよくわからない。だから思い切って動くことができる。専門家は多くの知識があるために、常にネガティブなことを考えてしまって、中々動けない。その結果、動いた方が試行錯誤しながら、より良い結論を導くこともある。

そのため、意思決定をする人間は、ド素人の方が良いことになる。

多くの会社では、大抵猫しかいない。中には虎もいるが、扱いづらいために、あまりその組織で活躍の場を与えられることはない。そしてその虎は野心を持っているために、組織にとって邪魔な人材になることもある。それを上手く使える猛獣使いさえいればよいのだが、普通の会社にはそんな猛獣使いはいない。

自分が猛獣だと思ったら、自らトップに立つか、猛獣使いがリーダーをやっている会社に行った方がいい。猫のままがいいのなら、猫になり切った方がいい。それも人生である。

猛獣使いと言うリーダーがおり、部下は猛獣だらけであれば、最強の組織になり得る。世界でトップのサッカーチームと言うのは、そんな組織なのであろう。

(教訓)
〇意思決定者はむしろ専門家でない方がいい。専門家は知恵袋がちょうどいい。
〇猛獣使いがリーダーとなり、猛獣だらけの組織は最強であろう。猫を雇うか、虎を雇うかはリーダー次第だ。扱える獣を雇おう。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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