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経営者は盗賊であってはならぬ

盗賊に三種類ある、とは誰が言ったことであっただろうか。暴力によって盗む者、知恵によって盗む者、権力と法によって盗む者・・・。

(解説)
盗む、ということに良い意味があるはずがない。この盗賊三種を思い浮かべるに、暴力によって盗む者と言えば、軍隊、あるいはテロリスト集団、単なる強盗等がある。良いイメージは一ミリもない。

たまに、正義の軍隊なる者が現れるが、心の底から、正義だと思えたこともない。正義と言う概念は、それを発言する者、受け止める者の定義によって随分変わる。力が正義、と言う表現もあり、勝てば官軍負ければ賊軍とも言う。勝者となれば、その暴力が正当化されるにすぎない。というか正当化ということにしてしまおうに近い。文句をいう奴は前に出ろ。という裏にはそんな脅迫も聞こえてくる。

権力や法によって盗む者とは、まさに国家権力そのものである。司法と立法がズブズブに手を組めば、日本もそうだが、好き勝手にできる。

知恵によって盗む者、これもあまりいいイメージを感じない。通常、一番先に浮かぶのが、詐欺師というものであろう。

知恵と技術によって盗む、と言えば、漫画の世界と言ってしまえばそれっきりだが、ルパン三世や怪盗キッド等は、かっこよく見える。鼠小僧次郎吉は実在する人物であり、本当のところは、賭博と女に使う金欲しさに盗人をしていたが、一説では、「金に困った貧しい者に、汚職大名や悪徳商家から盗んだ金銭を分け与えた」という美伝も残っている。手段において不正があっても、正当な理由があれば、お涙頂戴にはなるともいえる。

しかしだ、経営者は、権力を行使することなく、当然暴力も、ここでいう暴力とは言葉の暴力も含まれるが、ルールの範囲内で知恵を使って、かっこよく盗もう。ルールや規則を逸脱してはならない。

従業員に言葉の暴力を振るったり、お客様を騙したり、権力を行使したりしている経営者は、なんら盗賊と変わりないのである。

(教訓)
〇経営者は盗賊であってはならない。
〇経営者は暴力を用いてはいけない。権力を振りかざしてもいけない。騙してもいけない。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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