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内部対立を調整するのがリーダーの役割

矛盾も内部対立もない組織など存在しないが、誕生したばかりのローエングラム王朝にも、ささいなほころびがあった。「キュンメル事件」に関連する、国内治安の主導権について、いささか問題があったのだ。

憲兵隊と内国安全保障局との間には、競争意識と言うより険悪な対立意識が瘴気を吹きあげるようになっていた。憲兵総監ケスラー上級大将と内国安全保障局長ラングとでは格が違いすぎる。前者は軍部の重鎮であり、後者は誇るべき功績を持たない新参者であった。ただしラングは前王朝以来の秘密政治警察の専門家であり、軍務尚書オーベルシュタイン元帥の腹心の一員とされている。しかも内国安全保障局という機構それ自体は内務省の一部局なのである。事態はいささか複雑であった。国内治安の責任者である内部尚書オスマイヤーとしては、自分の職権を侵されることも、確立さるべき官界の秩序を乱されることも、共に認めるわけにはいかなかった。

(解説)
人が三人集まったら派閥ができるといわれる。そのため、組織化したら、矛盾や内部対立と言うのは避けられない。お前どちら派だともよく言われるが、そういった派閥には全く関心がない。

本来、部署を作ったら、競争意識が起こればいいものの、そのような部署間で切磋琢磨をするケースもあるが、足の引っ張り合いが起きることも少なくない。要するに、実力がないんだろう。結果を出すほどの能力がお互い欠けるのだ。後は根本的に暇、ともいえる。

小さな企業では、忙しくて社内抗争なんてやっている暇がない。全員が暇、と言う会社は流石になくて、実務から離れて、仕事が暇なお偉いさんが、それなりの会社になると存在するという事だ。

社内抗争ではなく、部門間対立ということもある。身の回りの例では、営業サイドから管理部門が融通が利かない。管理部門としては営業が無理難題を押し付ける。製造部門は、営業からのリクエストを聞かない。メーカー等では研究成果の発表のようなものだから、革新的な製品を出したい。管理部門はコストをカットしたい。営業はお客様の要望を叶えたいと、三者三様の矛盾を抱えている。

結局は部門間対立を解決するのは、リーダーの一言しかないようだ。会社全体としての意思統一を図るのがリーダーの役割だからである。

(教訓)
〇組織は矛盾と対立があるものだ。
〇部門間対立を解決するには、会社全体での意思統一とリーダーの一言しかない。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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