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他人の悪口をいう奴は実績も実力もない証拠

「・・・今日の会議で彼(フォーク准将)の人柄がある程度は分かっただろう。自分の才能を示すのに実績ではなく弁舌を持ってし、しかも他者を貶めて自分を偉く見せようとする。自分で思っているほど実は才能などないのだが・・・。彼に彼以外の人間の運命を委ねるには危険すぎるのだ。」

「私は権力や武力を軽蔑しているわけではないのです。いや、実は怖いのです。権力や武力を手に入れたとき、ほとんどの人間が醜く変わるという例を、私はいくつも知っています。そして自分は変わらないという自信を持てないのです。」

「私もこれで色々と苦労もしてきたのだ。自分だけ苦労して他人がのんびり気楽に暮らすのを見るのは、愉快な気分じゃない。君にも才能相応の苦労をしてもらわんと、第一、不公平というものだ。」

(解説)
会議の後に、ヤンとシトレ元帥が話をしていた。最初と最後がシトレの、真ん中がヤンの言葉である。

実績がなくて、才能がない人間が、他者より有利なポジショニングをするためには、他人を貶めるしかない。陰で悪口を言うとか、他人の失敗を告げ口するのは、大したことのない奴がやることだ。こんな奴に出くわしたら、憐れんでやった方がいい。

第二段落目は、ひょっとして、権力や武力を手に入れたときに、自分が変わってしまうかもしれない、それを怖がっているということだ。まあ、本当の実力者はこのような考えに至るのかもしれない。変わってしまう自分が怖いのだろう。そもそも普通の人間は権力や武力を手に入れることはほぼない。普通だから、手に入れてしまった後で、俗物根性が出てくる。今の政治家や高級官僚を見ていると、要するに普通の人間なんだろうと思う。これは政治家に関わらず、経営者も同じだ。自分の権力に酔いしれているということは、経営者としての素質がない証拠だ。

最後の段落は、ヤンが辞任したい、と考えるものだから、才能相応の苦労をせよ、と言ったわけだ。才能相応の報酬ではない、苦労が必要だ。

(教訓)
〇他人を悪くいう奴は、自分に実績も実力もない証拠である。
〇権力におぼれる人間は、所詮俗物であって、経営者としてはふさわしくない。
〇才能相応の報酬を受領しようと思うな、苦労をせよ。それが才能相応の対価だ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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