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言葉は氷山の一角にすぎない。相手のバックグラウンドを理解せよ。

「言葉で伝わらないものが、確かにある。だけど、それは言葉を使いつくした人だけが言えることだ」
「だから、言葉と言うやつは、心と言う海に浮かんだ氷山みたいなものじゃないかな。海面から出ている部分はわずかだけど、それによって海面下に存在する大きなものを知覚したり感じ取ったりすることができる」
「ことばを大事に使いなさい、ユリアン。そうすれば、ただ沈黙しているより、多くのことをより正確に伝えられるのだからね・・・」
そして、「正しい判断は、正しい情報と正しい分析の上に、初めて成立する。」
とも、ヤン・ウェンリーは言っていた。

(解説)
言葉だけでは全てが伝わらないし、誤解を与えることもある。情報発信をする者の配慮が不足している点もあれば、情報受信者が短絡的に考えてしまう点もあるだろう。SNSによって、ショートコミュニケーションが活発化したデメリットとして、誹謗中傷が言いやすくなり、相手から来た言葉を、自分で勝手にその意図まで解釈してしまって、普段のストレス解消も兼ねて、罵詈雑言を情報発信者にぶつけてしまう。

本当に相手の意図を読み取れば、争いごとは少なくなると思う。相手が悪意を持って発言することは、それほど多い割合ではない。もちろん何割かは悪意の発言もあるだろう。どのような場合においても、質の高いコミュニケーションを心がけたい。その時に必要な考え方が、相手の一つの発言に、どのようなバックグラウンドがあるかを知り、本当の意図を探り出すことである。そうすれば、相手の善意も悪意も読み取れるようになる。

相手の言葉というものは、相互コミュニケーションの氷山の一角である。お互いが同じ環境下で生活していれば、阿吽の呼吸というか、一つ言えば十理解することが可能だ。しかしそれができないのは、お互いが同じ環境下にいないからである。それを無理に理解しようとすると、自分の生活環境でしか物事を考えないから、そのギャップが大きければ大きいほど、誤解や軋轢を生む。

一般民衆が政治家のいうことが理解できないのも、一般民衆の声を政治家が理解できないのも、当然といえば当然だ。本来、民主主義国家では、国民の代表が政治家になるはずなのだが、いつの間にか政治家と一般民衆が完全に分断されてしまっている。

こいつのいうことは全く理解できない、と言う場合には、沈黙をしてそれ以上関わらないか、もしくはその人がどのようなバックグラウンドを持っているから、そのように考えるように至ったかを考えると、それほど怒りたくなるようなものでもないことが多い。

所詮、「正しい判断は、正しい情報と正しい分析の上でしか」成り立たない。まずは相手の真意を知るためには、なぜそのような考えに至ったのか、その人の人生や環境と言う情報を入手し、それによって分析してみよう。その上で、その人の言葉を判断しなければ、いつまでも分かり合えることはできない。

(教訓)
〇相手の言葉は、真意の氷山の一角に過ぎない。
〇生活環境が異なれば、相手のバックグラウンドがわからない。相手を理解するためには、その発言に至った理由を知ることが重要である。そのために相手の生活環境を知ろう。それが、相手を真に理解するための第一歩である。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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