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部下から自然に尊敬される経営者を目指せ

かつて、彼の無二の盟友であった故ジークフリード・キルヒアイスが評したことがある。「ラインハルトさまの足は大地を歩むためでなく空を翔けるためのものです」と。

「人類社会を有機的に結合させるには、フェザーンを結節点とするべきだ。例えローエングラム王朝が消え去っても、フェザーンは宇宙の用地として残る」
この発言の最後の部分が、皇帝の神聖を損ない、不敬罪として極刑に値する、と密告した者がいるのだ。若い皇帝は、面倒くさげな表情で、処断をヒルダの手に委ねた。ヒルダは前後の事情を確認すると、発言者を軽率であるとして譴責処分を加えた。密告者に対しては、いたずらに同僚の過失を故意の罪として騒ぎ立て、皇帝の臣僚を傷つけ、皇帝の寛容と公正を損なうものであるとして、さらに重く降等の処置をとった。

「例えば、同僚たちであいさつを交わしたり乾杯したりするとき、皇帝ばんざいと唱えない者が非難され、上司がそれを考課表につける、というようなことです」
「くだらぬことだな」

(解説)
夢ばかり語っている経営者がいて、、、まあ実際経営者でもない。職業ビューティフルドリーマー。人に夢を語って、資金調達をしているだけで、資金が入ってきたら、関係者にお金を払うが、そうでない場合は無報酬。だから経営者ではない。完全フルコミッション型と言う奴で、結果が出なければ、お金にならない。しかしでかい夢はほざくから、何となく人が寄ってくることがある。しばらくすると結果が出ないから、みんな去って言ってしまう。普通人は獏でもあるまいし、夢を食べて生きてはいけないのだ。こういう人たちはだいたいが、地に足のついていないビジネスを語る。ベンチャー企業には資金が切れる前に資金調達をしようと試みるが、売上を上がるか、せめて売上の見込みを作るかしないと組織として継続するのは困難である。地に足の着いた商売が基本だ。

社長や上司の悪口みたいなものは、実は組織の潤滑油である。専制君主の中には、悪口を言うと粛清するバカ奴もいるが、見ていて気持ちのいいものではない。ヒルダの処分は、君主の悪口を言うものは罰するが、その悪口を言った者をもっと罰するという。君主に実害でもあれば、話は別だが、潤滑油を抜こうとする行為をより罰する行為は称賛に値する。当然、リーダーを批判することで、組織の一体性を失わせるような行為にまで目をつぶる必要はない。また、「リーダーばんざい」とそこまで社長を持ち上げて意味があるのかと思う。心の中でばんざいされる人格者を目指した方が良い。強制的に言わせていたら、リーダーとしての資格がないことを認めているような行為だ。

(教訓)
〇地に足の着いたビジネスしかやるな。
〇社長や上司の悪口は、組織の潤滑油だ。組織に実害のない限りはほおっておけ。
〇強制的でなく、部下から自然と尊敬される経営者になれ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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