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経済の基本はまずは人間である

「いかにハイテクノロジーを駆使して作った高性能銃でも・・・それを使うのは所詮人間ということだろうな・・・」

(ストーリー)
MITのベルナルド・シュルツ教授がガラス繊維強化プラスチックを使った銃を開発した。シュルツ宛に旧友のコロンビア大統領バルコから電話があり、一度視察に来てくれと誘われた。

シュルツ教授の研究室に武器屋のロゼリーがやってきた。高性能銃を前にして、このような銃が出回れば、ゴルゴのような職業テロリストは失業すると口に出した。教授はゴルゴに関心を持った。ロゼリーはコロンビアのゲリラ組織に使わせてテストしたいと申し出た。

このプラスチック銃は空港の金属探知機をスルーする。ゲリラはまず飛行機のハイジャックを行い、仲間の釈放を要求。釈放した者たちに発信機を仕掛け、彼らの後を追ったが、その車は途中で乗り捨てられていた。ゲリラグループのために、コロンビアの政府高官が10名も殺害され、現金輸送車も襲撃された。シュルツは高性能銃の性能は証明されたと考えた。

シュルツは大統領にゲリラグループの総統のために、プロの殺し屋を雇ってみたらどうだと進言した。大統領はゴルゴに、ゲリラグループと高性能銃の開発者の殺害を依頼した。

大統領は旧友シュルツが高性能銃の開発者であったことを知ったが、友人と同時に国家元首なのだ、と言って、シュルツと別れを告げた。直後、シュルツはゴルゴに狙撃された。

(解説)
「フィールド・テスト」の一幕である。シュルツの開発した高性能銃ではあったが、全てゴルゴに破壊された。結局はどんな優れた兵器を持っていたとしても、人間には敵わないということだ。

様々なテクノロジーが出てくるたびに、人間は便利になっていくと同時に不便さも感じる。携帯電話(今はスマホ)の登場によって、コミュニケーションが容易になったが、その反面、コミュニケーションの窮屈さも感じるようになった。いつでもつながる便利さが、その事に伴う不便さも生じさせてしまうのだ。

結局は人間がどのようにその技術を使うのかであるのだが、いつの間にか技術に使われてしまっている。お金もそうだ。お金が生活を便利にする反面、いつの間にかお金の奴隷に成り下がっている。

まずは、技術開発においても、それを使うのが人間であるという視点が必要だ。人間不在の技術開発は、人間を置き去りにする。

[教訓]
〇人間が経済の根幹とまず心得よ。
〇人間ならばそれをどのように使うか、あらゆる想定をせよ。当然、全部予想できないのはやむなし。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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