「殺人!?脅かさないでくれよ、ハック。こんなところで話す事じゃないだろう・・・」
「大丈夫だ・・・ここはサンセット大通りのど真ん中だ・・・周りの人たちは、台本の打ち合わせぐらいに思ってるさ・・・」
「・・・じゃあ第二場面の打ち合わせといこう・・・」
(ストーリー)
ビバリーヒルズの自宅にハリウッドスターのハック・ロブソンが帰宅してきた。門のところにゴシップ記者のルウ・ブラドッグが待っていた。ロブソンはブラドッグの三文記事に嫌気がさしていた。ブラドッグはロブソンが悪い病気に憑りつかれているという情報を持っていると。
やむを得ずロブソンはブラドッグを自宅に入れた。ブラドッグはロブソンがエイズにかかっているという事を世間に公表したらどうなるか、キスをした女優は寝込み、CMの歯磨きの売上は激減し、観客は敬遠する。
ブラドッグはハリウッドのためにも隠しておきたい気持ちは自分も同じだと。今競馬の掛け金に借金を作って困っている。そこで原稿を20万ドルで買い取ってくれとゆすってきた。ロブソンはお金を週末までに用意すると言った。
ロブソンはCIAの友人に、質の悪い芸能記者にゆすられていることを話す。すると一つだけ力になれる方法があると言い、ゴルゴを紹介された。仕事を依頼した。
マフィアがブラドッグにお金を返せと言ってきた。しかしブラドッグは今日は余裕だ。ロブソンがお金を支払ってくれる日であったからだ。しかしそのとき、ロブソンはブラドッグに電話をかけてきて、今日の取引は中止だという。待ち合わせ場所にロブソンは来ていて、実はゴルゴに依頼したのは自分の狙撃だった。その待ち合わせ場所にブラドッグとマフィアがやって来た。そしてロブソンの死体を発見する。ロブソンは財産を全てエイズの研究団体に寄付するという遺書を残していた。
(解説)
「疫病神の道標」の一幕である。ロブソンと友人のCIAの会話で、あるレストランで話していた。CIAの友人の切り返しの速さは見事である。
どのような状況になっても、その状況に相応しい対応が取れるように、心の準備はしておこう。そのためには場数が必要ともいえる。そしてユーモアセンスも忘れない方がいい。それは会話を弾ませる。相手も話しやすい雰囲気になる。そうすると相手も心を開き、こちらが聞きたいことを聞き出しやすくなるものだ。
[教訓]
〇会話にユーモアでも加えて、相手の心を開いてから、色々とヒアリングせよ。