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余計な恨みを買ってはならぬ

「・・・今日のは・・・あれはジャパニーズ・マネーというんじゃないよ・・・あれは雑賀マネーさ・・・あんな金の使い方は・・・今日だけで30万ポンドは使ったかな・・・あんなのは雑賀だけだよ・・・」
「それにしても・・・」
「そう!そのことを面白くないと思っている連中がいるらしい・・・」
「さっきもそんなことを言っていたが・・・」
「噂じゃあ・・・そのために雑賀は命を狙われているらしい・・・確かに・・・あの飼い方じゃあ敵を作る・・・」

(ストーリー)
画家のポール・ゴーギャンのモデルの孫、ゴーグがソルボンヌ大学のアンリ・デュバル教授とその学生たちをタヒチでサポートすることになった。

学生たちは左記にフランスにもどり、デュバル教授はゴーギャンの墓を見るために残った。実は、ゴーギャンがゴーグの祖母を描いた絵(後ろ向きに座るマルケサスの女「ラスト・ゴーギャン」)には、着色された完成品があるという。その事実をデュバル教授はゴーグに知らせた。美術研究家は知らなかった事実だが、画商の間では暗黒市場に出回っていた作品だという。この絵は誕生のときから暗黒市場で扱われており、一度も表の市場に出てきたことがないため、幻の作品となってしまっていた。

サザビーのオークション会場でデュバル教授は画商のロレンスと、ある日本人が絵画を高額で落札するのを見た。噂によるとその日本人雑賀は、命を狙われているらしい。

デュバル教授とゴーグ、ロレンスはスウェーデンの暗黒市場の競売を見に行くことにした。そこに雑賀も来ていた。また教授とゴーグは、ラスト・ゴーギャンを目にする。その絵も雑賀が競り落とした。雑賀はラスト・ゴーギャンを表の市場で売却しようとしている。それを察知した画商のロレンスが、ゴルゴにその絵を始末してくれと依頼した。それはゴーグの願いでもあった。ゴルゴは軽井沢の雑賀のセレモニーにおいて、雑賀の血でラスト・ゴーギャンを血に染めた。MI6から雑賀本人の暗殺もゴルゴは受けていた。二人の依頼人からの仕事を同時に遂行した。

(解説)
「ラスト・ゴーギャン」の一幕である。オークション会場で美術品を高値で落札する日本人。その会場から後にした画商ロレンスと教授デュバルが車の中でした会話である。

高い金を出しているのが何が悪い、と思う人も多いが、人間の欲望を別の形にしたものがお金。まさに羨望の的。お金にも使い方があって、稼いでばらまけばいいというわけではない。これ見よがしにばらまくと、必要以上の反感を買う。まあ、仕方ない、人間だもの。

節操のある使い方を心がけたいものだ。経営者になると、お金を稼ぐチャンスも増え、使うチャンスも増える、人から怨まれるリスクも増える。

[教訓]
〇お金とは節操を持って使え。余計な恨みを買わないことがビジネスの成功を生む。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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