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組織に空白地帯があってはならぬ

「・・・確かに、ボネの逮捕の障害となっているのが、ヴァージン諸島から小アンチル諸島へかけての政治的な複雑さだ・・・米領から英領。仏領、オランダ領が混じり合い、さらに独立小国へととびとびの島の領有権が異なる・・・ボネは、その間を自家用機で飛び回り。今日まで上手く我々の追求を逃れてきたのだ。」
「オランダやフランス等、もっと緊密な協力態勢がとれないものか!?」

(ストーリー)
カリブ海のセント・トーマス島で一人女性が逃げ出していた。そして男に捕まった。そこをゴルゴが通りかかり、男たちの相手をしているうちに、女は逃亡した。

セント・トーマス島の売春組織が、ドミニカ島の少女を集め、コンテナに閉じ込め輸出していたという。いわゆる人身売買である。それを取り仕切っている組織のボスは、フランク・ボネ。国連がゴルゴにボネの殺害を依頼した。

ゴルゴはボネの売春宿を訪れ、わざわざと捕まった。ゴルゴは何の目的でこの島を訪れたか吐けと言われ、拷問されたが一言も口を割らない。しかしボスであるボネがこの島に到着したときに反撃を開始した。ゴルゴが捕らわれていた倉庫で、前、助けた女性ドミニク・ベルナディーノが隠れていて、ゴルゴについてきたが、ゴルゴは教会に駆け込めと車から降ろした。

ゴルゴはある小屋で準備をしていたが、ボネの手下に囲まれる。しかし反撃し、全員を殺害した。ボネはゴルゴが捕まったのは、自分を島に呼ぶための罠だったと気づき、島から水上機での逃亡を図る。ゴルゴは飛び立つときに、海のカヌーから、水上機の下に仕掛けた爆弾を狙撃、ボネを葬った。

(解説)
「楽園の汚染」の一幕である。売春組織のボスの始末に、国連はゴルゴに依頼することになるのだが、なぜボネが捕まらないかというと、領有権が異なり、管轄が複雑なことによる。こういう時には協力態勢が重要となる。

組織も複雑になればなるほど、責任がうやむやになってしまう。大組織は不都合のブラックボックスである。部署と部署の間に空白ができてしまいがちだ。あるいはどちらの領分がで迷うこともあり、自分たちは仕事を増やしたくないから、相手の仕事だと思って処理しなくなる。

組織はシンプルで、権限が明確なこと、これが効率的組織の肝である。空白地帯をそのままにしておくと、問題が大きくなり、誰も解決せずに会社の損失につながることになる。

[教訓]
〇各部署の役割を明確にしないと、空白地帯が生まれ、組織的怠惰が起こりやすい。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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