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奇襲を当たり前にするな。基本は正攻法から。相手を上回ってから勝負しろ。

「な、なんという恐ろしい男だっゴルゴ13は!!・・・彼は予想を超えている!!か、彼は、今の動作で、四つの情報を収集した!!・・・一つは敵の数!二つは敵の位置!三つは銃弾の性能だ!四つめは・・・今の連射と狙撃から二丁ともブル・バップ、一丁はAUGロングバレル・・・とね!」

「・・・やつは、おそらくこっちの暗視用サイトに気づいたはずだ!と、なると、奴はこっちが長期戦を狙う、とふむはずだな・・・ようしっ!!一気にカタを付けてやるっ!!」

(ストーリー)
フランス一の傭兵にサビーヌ兄弟がいた。武器商人がサビーヌ兄弟に、ゴルゴと時代遅れのアーマライトM-16を葬り去ってほしいと依頼した。

あるフランス人が、パリ・ダカールラリーでフランスの車を優勝させようと、ライバル車を狙撃してほしいという。ゴルゴは依頼を受け、そのためのライフルも入手した。狙撃しようとしたときに、ヘリが近づき、誰かがその車、ゴルゴのバイクを狙撃した。

ゴルゴは待ち伏せからバイク、そして次の攻めが遅いことで、罠を仕掛け自分への挑戦であると察知した。銃のサイトが暗視用でないため、暗くなればなるほど、サビーヌ兄弟に有利に働く。武器商人にとってみれば、ゴルゴとサビーヌ兄弟の戦いというよりも、21世紀の突撃銃の方向を示す戦いと言えた。

サビーヌ兄弟は、こちらが暗視用サイトと気づいたはずでこちらが長期戦を狙うと踏むはずと予想。それならばゴルゴの裏をかいて一気にカタを付けると突撃。一人はゴルゴに射殺され、ゴルゴは肩を負傷。接近戦になるとサビーヌ兄の術中にはまったはずであったが、しかしゴルゴはサビーヌ兄を斜面に誘い、傾斜地での照準は水平での照準と異なるという相手の弱点を突いた。さらに近くでデータ収集をしていた車も破壊された。武器商人は銃では勝っていたとどこまでも強気だった。

(解説)
「傑作・アサルトライフル」の一幕である。前段は武器商人がゴルゴの無謀に見えた行動の中にゴルゴの情報収集を感じたときの台詞である。一つの動きで4つの情報を得た。ビジネスにおいても、情報を得ることが必要で、一つのアクションで多くの情報を持たせるための方法を用いよう。ここで重要なのは一度の行動で複数の情報であって、相手に何度も行動させようとすると一つの情報すら得られない。尋ねすぎは良くない。相手に負担を強いられないで情報を得ることが大切である。

後段はサビーヌ兄が、ゴルゴが情報収集をしていることがわかっていたので、ゴルゴの裏をかいたのだが、そもそも奇襲というものは案外成功しないことを知らなければならない。日本軍もパールハーバーで奇襲に成功し、その後で国力の差で負けたこと。これが事実なのだ。1回だけの戦いならば奇襲は成功することがある。しかし多くの戦いにおいて、力が最後を制する。正攻法こそが最も勝利に近づく方法だ。奇襲を仕掛けなければならない時点で、相手よりも自分の方が劣っていることを自覚しているといってよい。必要なことは相手を上回ってから勝つことである。

[教訓]
〇ビジネスは先ず情報収集から。
〇正攻法をメインの戦略に据えるべきだ。奇襲はやむを得ないときにしかやるべきではない。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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