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金融機関は貸し手責任を負え

「ほら・・・もっと食べて!ね、食べなきゃだめだよね、母さん!」
「そうね。体力を付けなきゃ!!」
「俺達には、あんたを助けた責任ってもんがあるんだから!ねえ、父さん!」
「ああ、そういうことだな、ははは・・・」

(ストーリー)
コロンビアからの船が横浜に到着した。その船でコカインの密輸があった。早急に対策を建てなければ日本もアメリカの二の舞になる。そこでアメリカのCIAと司法省麻薬取締局のメンバーがやってきた。彼らの提案によると日本にゴルゴを雇うためのお金を出してほしいという。流石に日本も暗殺にお金を出すことを渋っていた。さて、CIAは中々ゴルゴに接触ができない。その理由がわからなかった。

ゴルゴはコロンビアにいたが、武器を持たないときに麻薬組織に襲われ、逃げるも、崖から転落してしまう。組織もここから落ちたのでは助からないとゴルゴの追跡をあきらめた。

ゴルゴは崖の下で倒れていたところをコーヒー園の人に助けられた。麻薬組織のメンバーがコーヒー園の主人にコーヒーをやめてコカインの栽培をするよう脅迫するが応じなかった。そこで子供が誘拐された。主人は武器を持って戦おうとするがゴルゴに止められる。ゴルゴは一人で麻薬組織のボス、ロハス・ドミンゴと右腕のホセ・ロドリゲスを殺害した。

CIAはその情報を掴んだ。ゴルゴへの依頼は金がかかるので良かったと安堵した。

(解説)
「黄金の男」の一幕である。ゴルゴが崖から落ちたのを助けたコーヒー園の家族、子供のパコがゴルゴに食べ物を勧め、母や父を会話に巻き込んでいく。子供は助けた責任があるというのだ。

助けた者には義務はない、しかし責任がある。このような考え方を持つべきなのは、銀行であろう。カネを貸すということは、会社を助けたということである。しかし、返済に困ると突然悪魔に変わり、貸し手責任を放棄する。一般的にはきちんと事業計画を精査したのか、といって、じゃあ貸さなければ良かったのか、という議論にもなりうる。言いたいことはそういうことではない。むしろ銀行というものは、新産業の創造に資金を供給する責任をおっているのだが、なぜか旧産業でトラックレコードの有るものにしか貸さない。旧産業に貸している限り、斜陽産業なのだから、カネが返せなくなって当たり前なのだ。だから新しいことをやろうとするところにリスクを背負って貸さない限り、右肩上がりの経済になるわけがないのだ。

[教訓]
〇金融機関は貸し手責任を果たし、新産業への資金供給を徹底せよ。旧産業に貸して返ってこないのは当たり前だろう。斜陽産業なんだから、貸して返ってこないのを経営者のせいにするな。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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