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部下が信念をもって意見してくる場合、上司は素直に聞け

「大統領!このプロジェクトを即刻実行に移すことをご許可願います。でないと、ご自身の地位すら危うくなってしまいますぞ!!」
「大統領に向かって何という無礼なことを!!」
「轍は長官に話しているのではありません!」
「長官、すまんがちょっと席を外してくれたまえ・・・」
「上からの命令を聞くだけで出世してきたようなあの男は、所詮、あれどまりということだな・・・」

(ストーリー)
ガイが大発明をした。その妻は夫ガイが働かずに変な機械を作っていることに嫌気がさしていた。そこに父親もいた。これで妻を幸せにするとはいったが聞く耳を持ってもらえず、ガイは二人を射殺してしまう。その後ガイはエジプトへ向かった。

エジプトのムバラクは、水事情の解消のため、アメリカに人造湖建設を打診するも、イスラエルの圧力によって断念。そこにガイが、エジプトの水事情を解決するプロジェクトを提案してきた。それは北極の氷山をエジプトに運ぶ計画だ。

CIAがムバラクが北極の氷山をアフリカに運ぼうとしている情報を掴み、この計画の阻止に乗り出す。そこでゴルゴに氷の破壊を依頼した。ゴルゴは氷山の縦のクラックにバズーカで砲弾を撃ち込み、氷山の破壊に成功する。それに巻き込まれたガイはプロジェクトの責任者ムスタファと共に海の藻屑と消えた。

(解説)
「アイスバーグ・カット」の一幕である。CIAとゴルゴに計画を阻止されてしまったが、元々イスラム原理主義を抑え、エジプトに安定をもたらすためには、エジプトの食糧事情を解決する必要がある。そのために水が重要となるのだ。この発想自体は正義に基づいているように見えるが、中東を不安定な地域にしておいた方がいい連中、いわゆる軍産複合体がいる。どこぞの国の正義なんてものは、鼻で笑えるものでしかない。

さて、ムスタファは、水事情という信念を持っているから、大統領に進言したのだ。信念をもって意見してくる場合は、トップは聞く耳を持つべきだ。中には社会理念をたれるもの、実際はトップの私利私欲に、社会理念を塗りたくった者も少なくない。そんな場合には、聞く耳を持つことはない。そうするうちに、自分に心地よい意見しか言わないイエスマンだらけの組織になり、どこかのタイミングで一気に瓦解する。それこそクラックに弾丸が撃ち込まれて、氷山が崩壊するのと同じようにである。

もちろん部下の方が、私利私欲の外に信念を塗りたくっている奴もいる。こういう場合には聞く耳を持つ必要もない。

[教訓]
〇部下が信念を持って意見してくる場合は、聞く耳を持つべし。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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