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無用の長物を生かせ

「わかったよ、あのタイルの秘密が・・・」
「あの中には何が入っていた!?マイクロフィルムか何かか!?」
「ガスだ!聞いたことがあると思うが”バイナリーガス”だよ・・・通常はガスA、ガスBという形で保管されている・・・単独では無害だが、混合すれば猛毒の殺人ガスになるんだ!」

(ストーリー)
ラミィ・キューブというイスラエル発祥のゲームがあった。106枚のタイルを使用し、手持ちのタイルを全て出し切れば勝ちになる。日本代表に桑原が選ばれた。実はこの大会に出場することは、サミットメンバーからの賛成を意味することを示し、サミット参加国が全て承諾ならば。次期国連事務総長の就任にイスラエルも異を唱えないということであった。

そのとき、ゴルゴもイスラエルに入国したという情報が入る。ラミィ・キューブに日本代表桑原が決勝に進出した。さて、警察はゴルゴの動きを調査していた。盗聴もしており、ゴルゴを現行犯逮捕しようともくろんでいた。イスラエルの要人の誰かを殺害すると考えていたのだ。

ゴルゴはビルの上から狙撃しようとしていた。そして警察はゴルゴがいた屋上で待ち構えていた。ゴルゴがタイルを狙撃。そこで警察が「殺人の現行犯で逮捕する」と言ったが、会場では誰も殺されていない。

そのタイルを押収した所、ガスが入っていた。単独では無害だが、混合すれば猛毒の殺人ガスになるという。ゴルゴはそのガスのサンプル受け渡しを阻止するために送り込まれてきたのだ。依頼人は米国務省であり、イスラエル側に圧力をかけてゴルゴを釈放させた。

(解説)
「ジョーカーを砕く」の一幕である。毒ガスの引き渡しに、ラミィ・キューブのタイルが使われていた。ゴルゴが打ち砕いたタイルの中身を検査すると、二つ合わせると猛毒になるガスであったという。

サラリーマンはバイナリーガスに似ている。組み合わせると、強力にお金を稼げる組織になる。営業力だけはすごい人、商品を作らせたらすごい人、色々な凄い人が集まって会社という組織を形作ったときにお金になる。一人一人では、混合するガスのように実は役に立たない。しかしその組み合わせ方を間違えると、かえってダメになってしまうこともあるだろう。バイナリーガスの場合は適切に組み合わせると有害になる。会社組織に場合は適切に組み合わせないとかえって害になる。

人だけではなく、特許も同じだ。ある会社にとって無用の長物が別の会社に使われ、適切な組織(研究者含む)に巡り合えば、有用になる。一見無用なものも、組み合わせによって有用になる。そう言った視点で見てみると、掘り出し物はかなりあるのではないかと思う。使えない、そう思うしか能のない奴が一番使えないのだ。

[教訓]
〇無用の長物を生かせば、差別化の計れるものが生み出せる。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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