「それより長官・・・ゴルゴ13をテロリスト扱いにしていいものでしょうか?彼は確かに狙撃者で結果的にはテロを含む、殺人を実行するわけですが、彼には思想がない・・・彼の心には限りない空洞があるだけです・・・要するに、無思想な殺人鬼にすぎない!そんな相手を今度のような刑法的なミッションに加えるべきでしょうか・・・?」
(ストーリー)
ブリギッダという女狙撃屋がいた。ブリギッダに次から次への狙撃の仕事が届く。しかし実は、テロリスト掃討作戦をテロリスト同士で行うという、インターポール(国際刑事警察機構)の罠であった。
そしてブリギッダにゴルゴ殺害の依頼があった。各国の警察に要望ではゴルゴの抹殺要望がトップを占めているという。
ブリギッダはゴルゴに接触をした。そしてサンタ・アナで食肉業をやっている、ディック・カルタパ、マフィアのボスを殺害してほしいという依頼だ。一対一ならば自信があるが、戦争になってしまうのは女向きの仕事ではないということだった。
ブリギッドはカルタパに、ゴルゴが狙っており、カルタパの工場の近くのモーテルに宿を取ったと伝えた。下っ端はゴルゴのいるモーテルを襲う。ゴルゴはカルタパの工場へ逃げ込む。しかし全員が射殺された。しばらくしてブリギッドが工場を訪れた。サンタ・アナの砂漠の中で動けば、砂に目をやられる。それが狙いだったのだが、ゴルゴは防止の眼鏡をしていた。ブリギッドは射殺された。
(解説)
「サンタ・アナ」の一幕である。インターポールの職員が長官に、ゴルゴは普通のテロリストと違うのではと話したが、長官は、世界のいかなるイデオロギーを受け入れないことも一種の思想だと。そしてその狙撃が虚無であっても、地上のあらゆる価値と対立することであると。我々がゴルゴの狙撃を理解することはできないが、ほとんど欲のない、悟りの状態と考えることができよう。まさに仏陀だ。
人間だから欲があって当然だが、その欲が邪魔をすることがよくある。ここで金が欲しいと思うと、高く請求してしまって仕事が取れなくなる。年収が欲しいと思えば思うほど、上手くいかないことに手を伸ばしてしまう。そんなことよりもコツコツやっている人の方が、最終的には莫大な利益を得ていたりもする。無欲に勝るものはない。
[教訓]
〇無欲こそ最強のビジネスモデル