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社長室でふんぞり返るな。現場へ出よ。仕事は現場で起こっているのだ。

「その資料は、今後も役に立ちそうなんでね!こっちにいただいておくよ!」
「き、貴様という男は!!・・・」
「ふふふ・・・これが人間社会というものだよ!神を信じてその宮殿でのんびり暮らしてて、頭のぼけちまった人間にゃあ、本当の人間の姿ってやつは見えなくなっちまってるんだろうが、な!」

(ストーリー)
南米のある病院が寄付によって建てられた。バッキス神父は寄付を集めてくれたバジーレ市長に感謝した。実はこれには裏があり、この病院建設の寄付は全て麻薬で儲けたものという。新聞記者のチェザーレがバッキス神父に調査資料を渡した。

チェザーレとバッキスが会っていることをバジーレ市長等麻薬組織が知り、チェザーレとバッキスを殺害した。バッキス神父は殺される前に、この国に駐在しているロッサノ神父が近いうちにローマに行くということで、書類を渡していたため、法王の元まで届いた。

法王は、麻薬撲滅のためにも資料を発表したいという。それがバジーレ市長の下にも届き、バチカンを黙らせる必要があった、そのバチカンの弱みとは、かつて南米に逃れてきたナチス逃亡の手助けをしてくれたという、その証拠を突きつければ、バチカンは黙るだろうと。そこでそれら資料を交換することを打診した。

バチカン市国行政主席ドン・フェリーチ侯爵は、麻薬組織のネルビというものが、フェリーチとの書類の交換に応じるため、そのときにネルビを射殺してほしいとゴルゴに依頼した。

書類交換時にネルビ以外の手下がいた。バチカンがナチス逃亡を支援したという書類は役立つため、渡せないという。ゴルゴはネルビとその手下を全て射殺した。フェリーチは書類を燃やし、これほど多くの人を殺害してしまったことを悔いて、自害した。

(解説)
「ファイル消失」の一幕である。麻薬組織のネルビと、バチカンのフェリーチが書類交換で会い、ネルビが書類を確認した後で言った台詞である。

会社が大きくなると、役員は現場に出なくなる人も多いだろう。また、末端の人間が増えるにしたがって、従業員全員の顔と名前が一致しなくなるのも当然だ。だからと言って全員を把握しろというわけではない。せめて部長等役職付きの人間だけを把握し、平社員は役職付に任せるので十分である。

しかしながら、顧客との接点はどんなに大きな会社であってもどこかで取った方がよい。顧客を知らなければ、何が売れて、仮に売れなくなった時の理由もよくわかるだろう。現場に出ること、どんなに大きな会社になったとしても消費者の気持ちに立つということは重要だ。

[教訓]
〇大会社の役員になっても、当然、社長になっても、消費者の気持ちを失うな。そのために現場には出ろ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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