「ところでドクター。血液交換は、まだ時間がかかるのですかな?」
「量的な割合で言えば、もう98%終わっています。でも残り2%をおろそかにすれば、液体窒素に細胞内で氷結を起こし・・・組織破壊をもたらします・・・」
(ストーリー)
死体の冷凍保存を行う会社がある。それはトランジター社というが、当該企業の筆頭株主は実際ケインズであて、死者から資産を預かってさらに高額な冷凍保存料を受け取るという商売を行っていた。
マシューズは、冷凍保存を行おうとしているシドニー・バーツを見舞って、トランジター社の裏で実験を握っているのはケインズ氏であり、不審な点が多々あるため、徹底的に調査して報告すると告げ、病室を出た。
ガームストンという男が、マシューズを誘拐に近い方法で強引に家に招待した。ガームストンはマシューズとシドニーの病室での会話を盗聴し、シドニーの冷凍保存を邪魔しないように忠告した。
シドニーは冷凍処理終了後に遺産を残すことになっており、人工冷凍ではなく、きちんとした墓に入れてあげて欲しいという依頼をゴルゴにした。
シドニーは死亡後、冷凍処理をされた。カプセルを輸送しながらの作業となる。そして飛行機の中でその処理が行われた。その飛行機にゴルゴの戦闘機が近づき、液体窒素のバルブを破壊。やむなく液体窒素を捨てざるを得なくなった。さらに死体の脳から延髄、脊髄にかけて狙撃。中枢が破壊されれば未来における再生は理論的に不可能。それで顧問弁護士は冷凍保存の失敗を宣告。遺産はケインズの下には届かなかった。
(解説)
「未来への遺産」の一幕である。ガームストンが冷凍保存のドクターに対して、進捗状況を確認したときの台詞。量的には98%完了しているが、2%で問題が起きると、全部がダメになってしまうとドクターは言っている。このようなこともビジネスには起こりうる。
最後の数パーセントで成功するか失敗するかが決まる。最後の数パーセントはまさに折り返し地点だという意識をもって、決して気を抜くなということだ。
[教訓]
〇ビジネスにおいては、最後の数パーセントになって初めて折り返し地点だという意識を持て。