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組織の膿を出すタイミングとやり方が重要

「ボス・・・あっしがリンダさんを送っていった方がいいんじゃあないんですか?・・・」
「もしうんでるものなら・・・膿は早く出した方がいい!!そうだろビリィ?」

(ストーリー)
ギャンブルのニューヨーク元締め、マーティ・オブライエンの女であったリンダが、マーティと縁を切りたいと願い、ゴルゴに暗殺を依頼した。リンダは情婦上がりであったが、マーティとの縁を切って貴婦人になりたいという夢を持っていた。

ゴルゴと面会するために、オペラ劇場で一度待ち合わせをして、ホテルで面会をした。そこで誰かと会っていたことをマーティが知り、リンダを問いただす。そのとき、リンダに気が合ったリッキーと一緒だったということを伝え、リッキーはマーティに殺される。リッキーはマーティを倒して縄張りを手に入れようと画策し、部下からも慕われていた。

マーティの用心棒ビリィの銃を抜くスピードはゴルゴと互角だった。ビリィはリンダがホテルであっていた人物がリッキーではなくゴルゴだったと看破する。マーティはゴルゴを警戒した。リッキーの事を慕っていた部下たちが、マーティを殺そうと建物から出てきたときにマーティを襲った。ビリィがそれに気を取られているときに、ゴルゴがマーティを射殺する。その後、ビリィがリンダの腕を右手で握っているときに、ゴルゴがビリィを射殺した。銃を抜くのが遅れるときを狙って。さらにリンダはやくざが嫌いとゴルゴに銃を向け、リンダもゴルゴに射殺された。

(解説)
「レディ・ビッチ」の一幕である。リンダがブロードウェイを見に行くからとタクシーで行こうとしたら、マーティはマーティの部下、リッキーを運転手につけた。用心棒のビリィが自分が送っていった方がいいとマーティに提案したが、膿は早く出した方がいいとリッキーを指名したのである。リッキーがリンダに気があり、自分を裏切ろうとしていることを知っていたのであろう。まんまとリッキーが殺される理由作りになってしまった。これが引き金になって、リッキーの仇を取るために、メンバーがマーティを殺そうして、用心棒ビリィの攻撃力を落とすきっかけにもなってしまった。

組織のリーダーたるや、リッキーのような自分を裏切るかもしれない者を裏切らないようにマネジメントしていくのが鍵なのだろう。裏切るということは、裏切る方が悪いが、裏切る方も何か気に入らないことがあるから裏切るのである。自分が裏切られてからでは遅いのだ。

結果として、膿を出すタイミングを間違ってしまったともいえる。裏切るものをもっと内部で抱えるか、すなおにリリースするか、いずれにしても感情的に遺恨を残すような方法はやめた方がいい。

[教訓]
〇リーダーは組織のマネジメントには感情を横において置け。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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