「みんなっ、目を覚ますんだ!!これはクレムリンに混乱を作り出すもっとも有効な政治的手段なんだ!!別に強大な力がいるわけじゃない!!今よりもう少し勇気を奮うだけでいいんだ!!」
「強硬な発言をして、信頼を獲得するより仕方がなかった。」
「我々が生き延びる道は、クーデターしかない・・・」
(ストーリー)
ニューヨークでKGBの二重スパイ、キリールがKGBに捉えられた、モスクワで射殺されるはずだったが、CIAのハニートラップで国家機密を売る羽目になったため、今回は多めに見て新たな任務に就くよう指示された。反ゴルバチョフ派である軍部内の秘密組織十月に潜入し調査せよととのことだった。
キリールが組織に加入して以来、組織に良くないことが起こっている。キリールは焦り、自分を疑った人間を射殺した。キリールはその場にいるメンバーを説得し、ゴルバチョフ暗殺に向かわせた。キリールはKGBもメンバーと同流。十月のメンバーにゴルバチョフ暗殺を進言したため、十月のメンバーを一網打尽にしてほしいと依頼した。KGBはキリールはもう不要と判断した。
十月のメンバーはKGBの装甲車に一網打尽にされた。キリールは十月のメンバーを殺害して逃亡した。組織のリーダーを殺したため、もう十月には戻れないと。しかし見捨てられたことを知り、再度十月に戻る。正直なことを話し、もはや自分や十月のメンバーが生き残るには、お互いが協力をして、アフガンの最前線部隊を引き連れ、クーデターを起こそうと、鼓舞した。
さて、アフガン部隊をキリールは説得に成功し、戦線から消えた。中枢部はモスクワへ向かっており、クーデターを企画しているのではないかと睨んだ。そこでゴルゴにキリールの殺害と2千人の軍隊のモスクワ侵入を依頼。ゴルゴは列車の機関士を殺害、線路のポイントを切り替えた。進路が変わったことに気づいたキリールが列車の上に出ると、ゴルゴが狙撃。兵士は、列車ごと湖に落ち、おぼれ死んだ。
(解説)
「ロシア・クライシス」の一幕である。全部キリールの台詞だが、どうも仲間を口車に乗せるのがうまいようだ。正直、キリール自体に理念はない。その場しのぎの言動を繰り返し、行きつくところまで行ってしまうのだが、あまりにも強気で言うものだから、その言葉に圧倒されるのだと思う。
たまに中身は大したことはないのだが、説得して乗り切らなければならないことがある。もちろん中身があるのが一番だが、相手を説得する一番良い方法は、まずは自分が自信を持ち、相手を圧倒することだ。みんなどこか自信がないから、自信を持っている人間には魅かれる。よく考えてみても、空っぽなんだけど・・・。
[教訓]
〇中身が空なら、せめて自信をもって話せ。相手を圧倒できれば説得できないこともない。