「なにしろ、今まで奴が、ゴルゴ13が仕事を引き受けて失敗したって話を聞いたことがねえ!!まるで太陽が東から登って来るってことのように、間違いなく仕事にしてるんだ!!今までは他人事だったので、小気味のいい奴だって思っていたんだが・・・そのゴルゴ13に自分のお得意様が狙われることになるなんて・・・」
(ストーリー)
ゴルゴがウィーンの国際犯罪情報屋のところにやってきて、アルジェリアFLN(民族解放戦線)の弾圧に当たったロベール・ベラン中佐に対する資料を徴求した。
アメリカ合衆国イリノイ州シカゴのアルゴンヌ国立研究所から一台のトラックとその後を走る警備員を載せた車が発進した。そのトラックはプルトニウム239を運んでいる。原子力発電に使う濃縮ウランに伴い、大量の核分裂性元素プルトニウム239が生じ、全米に散在する原子力発電所や研究所等の間を何台もの輸送トラックが核物質を運んで往来している。
輸送トラックを奪い、依頼者の手に渡すことが、ベラン中佐と率いるメンバーのタスクであた。そのメンバーが待つところへベランが到着、いよいよプルトニウム239奪取作戦の遂行を宣言した。そのとき、ベラン相手に電話がかかってきて、ゴルゴがベランを狙っていることを知る。
ベランとその一味は、プルトニウム239を奪取した。そしてプルトニウム239の国外流出を阻止するため、FBIが動き出した。
(解説)
「プルトニウム239(前編)」の一幕である。ベランへの情報提供をした男が、ベランに対して、ゴルゴについて評した台詞。
仕事は当然のごとくこなすのが当たり前、しかも自然に。その様子は東から太陽が昇り、西に沈むが如くである。これができて初めて仕事というものだろう。恐らく仕事は一々頭で考えているうちはまだ一人前で完ぺきではないのだ。体で反応するくらいにならなければ。ゴルゴの仕事は他人事で見れば、痛快であろうが、自分に降りかかってきたら恐怖なだけだ。
[教訓]
〇体で反応するくらいになって、仕事は一人前と言える。