「露と落ち 露と消えにし 我が身かな 浪速のことは 夢のまた夢」
(解説)
秀吉の辞世の句である。
「夢の中で夢を見ているかのような、なんとも儚い生涯だった」という意味。秀吉ほどの大業を成し遂げた人物ですら儚く感じるのだから、我々一般庶民の人生なんて、どんなにちっぽけなものであろうか。どんなに凄いことをやっても、たかが知れた人生でしかない。
たかがしれた人生なら精いっぱいやってみるのが良い。何もしないよりはまだ精一杯失敗した方が、何かやったという気持ちは残る。当然、成功するには越したことがないが、人生で成功することは、その基準にもよるが、簡単ではない。
成功の定義も人それぞれではある。ただ健康で生きていくことが成功というならば、ほとんどの人が成功となってしまう。誰しも人生で達成できるレベルが成功というのは少し目標が小さい。
起業家は起業しただけでは成功とは言えないが、IPOしなければ失敗かというとそんなことはない。継続的企業を作れただけでも成功ではないだろうか。ベンチャー・キャピタルからは上場できないからリビングデッドだと言われたところで、多くのスタッフ抱えて給料を支払っているだけでも立派ではないか。給料未払の会社だって多いのだから。
会社を生存させていけば、そのうちチャンスはある。もし自分の世代で上場できなくても、次の世代でできるかもしれない。まずは生き残ることが大切である。
[教訓]
〇事業を継続させていれば、チャンスが起きる。まずは会社を存続させよ。