「敵の逃げ道を作っておいてから攻めよ。」
(解説)
これは明智光秀を討つ時に言ったと言われている。
中国のことわざに「窮鼠猫を噛む」という言葉があるが、「追いつめられると弱い者でも強い者に反撃することがある」ことを意味しています。それ故、強者は弱者に反撃を受けないように注意せよ、という教訓である。
また、これは追い詰めてはならない、油断してはならないという二つの意味として捉えられている。いくら自分たちが正しくても、不必要に相手を潰してはならない。相手はカッとなって理不尽な反撃を加えて来るかもしれない。
ちなみに「背水の陣」という諺もあるが、「窮鼠猫を噛む」とは、追い詰めている側の視点から注意を促す。「背水の陣」は追い詰められている側の視点から喚起を促すという違いがある。
より具体的には、理詰めをしないということ。相手の言葉がいくら矛盾だらけでも、理詰めでものを言うのは避けた方がよい。そもそも相手の感情が爆発しているときには、理屈は通用しないものだ。人間は正論を言われてしまうと、心を閉ざして聞く耳を持たなくなることがある。
相手の話を聞くとよい。トラブルの原因はお互いの理解不足から生じる。まず相手の言い分に耳を傾けること。
そして、争いを長引かせないことである。相手が間違っているといつまでも思い続けないことがカギ。
[教訓]
〇自分が正しく、相手が間違っているとしても、追い詰めないように。どんな反撃をされるかわからない。