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常に主導権を持ち続けられる方法とは

宮本武蔵に学ぶ、

「先の取り方によって早くも勝利を収めたと同然であるから、この先ということが兵法の第一に大切なことである。」

「懸の先。自分からかかっていこうと思うとき、静かなままでいて、にわかに素早くかかっていく手がある。また、身の動きを強く、早くしながらも、心に余裕を残す先手がある。また、自分の心を大変強くし、足は、常の足よりやや速い程度で、敵に近づくや否や、一気に激しく攻め立てる手がある。また、心の乱れを払って、最初から最後まで、一貫して敵をひしぐ意気込みで、あくまで強い心で勝つ手がある。」

「待の先。敵がこちらへかかってくるとき、少しもかまわず、弱いように見せかけ、敵が近づいてきたならば、グンと大きく離れて、飛びのくように見せて、敵がたるむのを見て、一気に強く出て勝つこと。また、敵がかかってくるとき、自分もさらに強く出て、敵がかかってくる拍子が変わったところにつけ込み、そのまま勝ちをしめること。」

(解説)

ビジネスにおいては、先手が大切である。しかし先手と言っても、競合他社がいる場合には、敵に先にわざわざ仕掛けさせる場合もある。先に仕掛けることを先手必勝と言うのではなく、こちらが主導権を持つという意味で用いる。闇雲に先に仕掛ければいいというわけではない。

まず、自分から動くとき。例えば起業するとき、動くと決めたらすぐさま動くのが吉。心の余裕を持たせるために準備は万全にし(但し、時間をかけすぎず)、さらに資金は余裕を持たせること。また絶対に弱気になってはならない。

次に相手から動いてきたとき。競合他店が仕掛けてきたときは、こちらは戦わない素振りを見せる。主に割引キャンペーン等で勝負をかけてくるのがほとんどであろう。それにこちらも割引で対抗していたら、相手の思うつぼだ。相手が辞めたあたり、つまりリズムを変えた時点で、何かキャンペーンを仕掛けるのが良い。

[教訓]

〇動くと決めたらサッサと動け。

〇先手必勝は、闇雲に先に仕掛けることではなく、相手に対して常に主導権を握るということである。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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