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ドラスティックに発想を転換せよ。

宮本武蔵に学ぶ、

「鼠の頭、午の首とは、敵と戦ううちに、互いに細かいところばかりに気を取られてもつれあうような状況になった時、兵法の道をねずみの頭から、午の首を思うように、細かな心遣いから、たちまち大きな心に変わって、局面の転換を図ることは、兵法の一つの心がけである。」

(解説)

ビジネスには膠着状態に陥ったり、埒が明かないということはある。その時に試みなければならないことは、発想の転換。つまり「鼠頭午首(そとうごしゅ)」なのだ。これはねずみの頭から午(馬)の首に思いを移すのと同じように、小さなことから思い切って大きなことへ、あるいはその逆に、視点を変えて局面を判断するということだ。要するに発想のパターンを大胆に変えるのだ。

思い通りにいかないときは、今までのやり方をドラスティックに変える必要がある。いくら会社の主力商品だったとしても、時代の変化と共に売れなくなることだってある。自分たちの今までお世話になってきたコア事業を捨てるくらいの思い切りも必要なことだってある。

視点を変えるという意味でよく聞く言葉は「コペルニクス的発想」である。これは従来の考え方を完全にひっくり返す画期的な発想のことであり、16世紀に天文学者のコペルニクスが地動説を唱えたことに由来する。当時は地球の周りを太陽が回っていると考えていたが、いや、地球が太陽の周りをまわっているのだ、と言って当時大問題を起こした。

発想の転換は、中々にして起こらない。自分の意識を変えるだけでも変わらない。ここはいっそ環境を変えてみることをお勧めする。月並みではあるが、旅行はいい。気晴らしになる。また、自分とは全く異なる分野の書籍を読んでみる、あるいは人の話を聞いてみるのも良い。特に正反対の考え方は新鮮な刺激を与えてくれる。分野を異にするだけでも、そこには必ず異なった見方がある。

もう一つは、大胆さを細心さを持つということ。自分の中に一種の二重人格を作り出すのだ。そうすることで、頭の中はがらりと変わり、新たな発想を生むことになる。

[教訓]

〇上手くいかないときは今までのやり方を捨て、ドラスティックに変えろ。

〇大胆さと細心さを持て。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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