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競合他社の弱点の突き方

宮本武蔵に学ぶ、

「どんなものでも強い者を押すのに、そのまま、まっすぐに押し込むのは容易でないことである。多人数の戦いにあっては、敵の人数をよく見て、強く突出したところの角を攻めて、優位に立つことができる。突出した角が減ると、全体も勢いがなくなる。その勢いのなくなる中でも、出ている所を攻めて、勝利を得ることが大切である。」

「一対一の戦いでも、敵の体の角に損傷を与えれば、体全体が弱まり、崩れた身体になっては、容易に勝ちを得ることができる。」

(解説)

相手が強敵であり、自分が弱者であれば、一番相手が攻められて痛いところをつけ、と言うことだ。弁慶の泣き所と言う言葉があり、これはむこうづねであるが、弁慶のほどの豪傑でも、痛がって泣く急所、つまり最も弱いところのことである。

サービスの提供者にとって、最も強敵とは、競合相手よりもお客様なのだ。お客様の心や財布は難攻不落の城そのものである。

そこでお客様が一番突かれて痛い所は、お客様が感じるコンプレックスである。男性であれば、薄毛、ハゲ、体臭、女性であれば、ニキビ、しわ、バスト等の悩みが多い。後は男女ともに育毛やダイエット等がある。ちなみに同じコンプレックス商品でも、男女ともに訴求ポイントが異なる。

<男性のコンプレックスに対する訴求ポイント例>

毛が細くなった。/おでこが広くなった。/抜け毛が気になる。

<女性のコンプレックスに対する訴求ポイント例>

分け目が目立つ。/ボリュームが減った。/ハリやコシがなくなった。

どちらかと言うと、メリットを訴求するよりも、お客様のデメリットを回避したいという気持ちに訴えるものだ。どんなものでも強い者を倒すのは困難。そうであれば、相手の弱気を攻めて優位に立つのが良い。

[教訓]

〇強い者と戦うときは、遠慮せず、ひたすら弱点のみを攻めよ。

〇消費者の突かれて痛いところをつけ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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