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ビジネスチャンスの見つけ方

宮本武蔵に学ぶ、

「剣術だけをやっていては、本当の剣の道を得ることができない。大きいところから小さいところを知り、浅いところから深いところに至る。」

「水というものは、四角な容器にも円い容器にも従って形を変えたり、一滴となったり、大海ともなる。水には青々と澄んだ色がある。」

「火は大きくなったり小さくなったり、際立った勢いを持っている。戦いの道は個人と個人のとの戦いも、集団との戦いも同じである。心を大きくしたり、細心にしたりしてよく研究してみなければならない。・・・この火の巻のことは、瞬間的に決まることであるから、日々習熟して、平常心で当たれるように心が変わらないことが兵法の急所。」

(解説)

仕事に没頭している人も多いだろう。しかし仕事だけをやっていては、その道を究められない。どこかで天井が訪れる。その天井を突破することができるのは、アイデアであって、そのアイデアは仕事以外の別のことから湧いてくることが多い。

その業界にどっぷりつかってしまうと、その業界の常識から外れたことはできない。しかし時代の革命児とは、必ずその業界の常識をぶっ潰すことから始める。それはその業界内の改革では起こりえない。外からの力が必要となる。

世界全体を見渡さないと、業界の立ち位置がわからず、業界全体を見ないと、自社の現状もわからない。だから大きなところを見て小さなところを知ることになる。森を見て気も見ると言った感じだ。最初は幅広に見なければならないから浅く見ていく。全部を深く見る余裕はないだろう。自社のみ深く見ればよい。

水は、変化する物体だ。静寂なときもあり、津波のように、どんなものでも破壊する強力なものにもなったりする。水はどんな障害があっても、よけて通れる。壁を越えられないときもあるが、水があふれれば越えることができる、まさに臨機応変に対応できる物体。我々もそのようになれということだ。逆に、壁のように変わらない存在になってはならない。

今の時代は一定の形がない。どんな形にもすぐに対応できないと、時代に取り残される。時代の形にすぐに合わせろ。時と場合においては、津波のように競合相手を飲み込め、あるいは破壊せよ。ときには心を静寂を保たなければならないときもあるだろう。

火は瞬間的に発火する。そのとき人は慌てふためいてしまう。そのときに平常心をもって消火することができなければならない。

[教訓]

〇森を見よ、そして木も見よ。全体を見て、個も見よ。それで初めて自社の立ち位置がわかり、戦略を立てることができる。

〇時代に合わせて臨機応変に対応せよ。硬直した考え方は身を滅ぼし、水に砕かれる壁になる。

〇瞬間的に起きるトラブルにも平常心であたれ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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