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成功するリーダーが苦しいときこそスタッフに与えるべきもの

織田信長に学ぶ、

長篠城をめぐり、3万8千の織田・徳川連合軍と1万5千の武田勝頼の軍勢が戦った合戦。

長篠城攻城戦においては、信長の軍隊が到着する前に、持ちこたえられるかどうかというところ、援軍を要請した鳥居強右衛門が帰りに武田軍に捕えられ、城に向かって「援軍は来ない。諦めて城を引き渡せと叫べ。そうすれば命を助け、武田家の家臣として召し抱えてやる」と取引を持ち掛けたところ、城の前で「あと数日で数万の援軍が到着する、それまで持ちこたえろ」と逆のことを叫び、槍で突き殺された。しかしこのことで城に残されたものは奮起して、城を守り通すことができた。

信長が到着後、鉄砲を主力とした部隊で武田軍を蹂躙。武田軍が10,000人以上の犠牲を出したが、織田・徳川軍の犠牲は100人満たなかったという(一説によると60名程度)。近年のアメリカおよび多国籍軍と、敵軍のような図式だ。

(解説)

鳥居強右衛門が漢である。自らの命を捨てて、長篠城の兵士を鼓舞し、信長の到着まで持ちこたえることができた。

会社としてなかなか成果が出ないとき、最後のひと踏ん張りをチームに期待するときには、もう少し頑張ればなんとかなることを、いかにうまく伝えられるかなのだが、まあ、そんなことよりも経営者が何とかしなければならないのはお金だ。

お金さえあれば、スタッフはそのひと踏ん張りもできる。経営者の中で、自分に魅力があると思っていて、少し苦しくても(少々給与遅延があっても)ついてきてくれると思ってる勘違い野郎に出くわす。正直、そういう奴は魅力を感じない。経営者は結果を出し、責任を負えるかどうかだ。夢を語っているだけではダメなのだ。もちろん、そうは言っても苦しいときはある。だが、最低限何とかするのが経営者だ。お金を超える魅力はない。勘違いしないで欲しいのは従業員は給料が保証されれば頑張れる。それ以上のお金は期待するものの、あとは経営者の魅力でついて行く。

最低限の給料>経営者の魅力>世間でもらえる以上の給料

この図式を間違ってはいけない。

次に、武田軍の大敗理由は通説では、信長軍の鉄砲の三段打ちで壊滅させられたことになっているが、一説によると当時の火縄銃では技術的に困難だったのではないかと言われている。しかし大量の鉄砲を動員したことは確かであろう。いち早く先の技術を取り寄せ、使いこなすことができたことが勝利につながっている。

それは今の時代でもいえる。今ではそのうちの一つは人工知能と言えるだろうか。

[教訓]

〇最低限の給料に勝る魅力はない。経営者の魅力が上回るのは、世間一般より高い給料と比較した場合だ。

〇いち早く先の技術を見抜き、使いこなせ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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