世界の歴史を題材とした起業家応援メディア

石の上にも3年も長い!?その理由とは

織田信長に学ぶ、

一国の主として生まれた人は、他国を侵略しようと欲し、多くの人を殺すのは日常茶飯のことである。信虎から信玄、勝頼まで武田家三代、この間に人を殺すこと数千人と言っても、本当の数は知れない。世の中の盛衰、時節の転変は防ぎようもない。あっという間に因果歴然、今の状態になった。天を恨むな、人を責めるな。闇から闇の道に迷い、苦難の淵に沈む。

(解説)

武田家は、名門で、本性は源氏。家計は清和源氏の一流、河内源氏の一門。源義光を始祖とする。「おごれるものは久しからずや」は、決して平家だけではなかったということになる。

平家物語の冒頭はあまりにも有名だ。「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす、おごれる人も久しからず、ただ春の世の夢のごとし、たけき者も遂には滅びぬ、偏に風の前の塵に同じ。」

要するに、「永久不変なものはなく、当然栄華は続かず、栄えていても落ちてゆく」と平家が没落していく様を表している。

創業明治〇年という由緒ある企業もあるが、近年の企業の寿命は30年とも言われている。世間的に優良企業はもっと長く生き残っているところもあるが、まずその理由の一つはその事業コアは相当変遷があり、時代に合わせていたと企業が生き残っているといえる。もう一つの理由は今までの企業は30年程度は持つ、時代の中にあったと言えよう。

最近はドッグイヤーどころか、マウスイヤーとも言われる。ちなみにドッグイヤーとは情報技術分野における革新のスピードを表す概念で、通常7年で変化するような出来事が1年で変化すると考える。人間の7年が犬の1年に相当する。もはや現代社会の変化の早さは犬の成長どころではないということでマウスイヤーと言われるようになった。ネズミは人間の18倍の速度で成長すると言われている。事業の内容によっては、数年しか持たないものもあるだろう。

正直、今の時代に生きている人は、長い間同じ会社に勤めて、なんてことを考えていたら(その前に経団連から追い出しを食らったが)、人生没落の一途だ。石の上に三年ということわざは、三年間は同じ会社にいなさいと言う意味だが、もはや3年たったら別の会社に転職しなさい、ひょっとしてもそれでも遅いかも、と言う意味になってしまったと言える。

転職はサラリーマンの特権だが、起業家としては、3年で一つは新しい仕事を仕掛けていくべきだろう。

[教訓]

〇永久不変なものはない。3年で一つ新規事業を仕掛けろ。

〇今上手くいっているからと言って安心するな、油断したら数年でコケル。

〇今上手くいっていないからと言ってあきらめるな、やり方さえ間違わなければ浮上する。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
SNSでフォローする