「何でも思い切ってやってみることですよ。どっちに転んだって人間、野辺の石ころ同様、骨となって一生を終えるのだから。」
(解説)
いつかは起業したい、という夢を持っている人は多い。しかしそういう人に限って、起業することはほとんどない。起業したい人は今すぐ起業している。もちろん起業するネタを探しているのかもしれないが、起業するネタはそうそうあるものではない。むしろ起業してみて、少しづつ顧客ニーズに合わせて改善し、いつしか自分のオリジナルになっていくことがほとんどである。
それ故、起業とはネタがあるからするものではなくて、意志があるからするものだ。ましてや誰か出資してくれたらするというのは起業家ではなく、単なるお金が欲しいだけの俗物である。
人間は元来保守的な生き物だから、今やっていることを変えたがらない。変わることが怖い。起業をすれば、月末に給料が入ってくることが確実ではなくなる。会社の売上や資金繰り次第で自分の報酬を後回しにしなければならなくなるから、何年か無報酬というのもない話ではない。
しかし生活も大切だが、自分というものを殺して、生きているのは、まさにその人の人生そのものがリビングデット(Living Dead:生きる屍)で、傍から見ているそれでいいの?と言いたくなることもある。でも生活のため、家族のため、自分を殺して生きていくことを何ら疑問にも思わなくなる。社会的洗脳とは怖いものだ。
人生80年(将来は100年)、ちなみに龍馬は暗殺されてしまったから31歳でその生涯を終えたが、やりたいことがあるなら、やって死んだ方がいい。どうせ、死ぬときには後悔する。その時後悔が一番小さな方がいいと思う。死んだら骨。死後の世界を信じている人は良いが、信じていない人は生きているときが全て。生きているときに好きなことをやって死ねる人生が一番楽しくていいではないか。
そういう意味では、起業家は「思い切ってやってみる」人生を選んだ人なのだ。
[教訓]
〇死ぬときに後悔の少ない人生が一番幸せな人生。やりたいことがあるなら、まずはやってみよう。やりたいことがあるだけでも幸せではないか。普通の人はやりたいことに気づかず一生を終えるのだから。