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部下は信頼せよ

「役者もいれば、乞食もいるが、はらわただけは綺麗なぞ。」

(解説)
海援隊の龍馬は、自分の部下に対して強い信頼を持っていた。ここでいう役者や乞食は例えであって、紆余曲折、癖のある奴は多いが、純粋な奴しかいない、ということが言いたかったに違いない。

役者も乞食も、ある意味、スタッフとしては一番使いづらい種族かもしれない。どちらも9時6時に間は会社に来い、というのが苦手な連中だ。こういう人間こそ、使いこなしたときにものすごいパフォーマンスを発揮する。従順な人間は、使いやすいが金太郎飴のように、どこを切っても同じ奴しかいない。お世辞にも面白くない連中だ。

個性的な人間は、拘束されることを嫌うから、ある程度、自由にさせたうえで、結果責任を問う仕事をさせた方がいい。

部下を信頼するには、リーダーとしての忍耐力が試される。忍耐力があるリーダーの下では部下が育つ。但し、放任と信頼とは異なる。出された結果についてはシビアに見ていこう。

また、一方的に上司が部下を信頼するという関係ではいけない。部下が上司を信頼するという両方向の関係ができたときに、始めて信頼関係と言えるのである。そのためにはどうしたらいいだろうか。

(a) 部下の話をよく聞く。聞き上手になるということである。どんなに忙しくても部下の話は手を止めて聞くように心がけよう。
(b) 接触回数を増やす。毎日部下に話しかけるよう心がけよう。
(c) 報連相をルーティン化する。特に上司がデスクにいる時間を確保しよう。
(d) 部下の支援をする。部下が資格を取得したいと思っていたら、試験時間の確保など、できる限り配慮してあげよう。
(e) 部下を肯定する。なるべく部下を褒めよう。
(f) 部下に感謝しよう。
(g) 部下が仕事を楽しめるようにサポートする。仕事量が多いと思ったら仕事の割り振りを考え、部下が抱えている不満要因を取り除く等の環境を整えてあげよう。

[教訓]
〇部下への信頼はリーダーとしての忍耐力との勝負だ。
〇上司と部下の双方向の信頼関係でなければ、信頼関係が生まれたとはいえない。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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