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全部自分でやらず、何かを他人にやらせるのが得策

「事は十中八九まで自らこれを行い 残り一、二を他に譲りて功をなさむべし」

 

(解説)

全部自分でできてしまったとしても、8割から9割まででとどめ、1~2割は他人に譲るべし。そして自分の功ともなるが、他人の功ともせよ、ということだ。その結果、功を譲られた方は譲ってくれた方に対して恩義を感じるし、経験や自信にもなる。それが次のプロジェクトのときに高いパフォーマンスを生むことだろう。ちょっとしたことでもプロジェクトを完了させることは、その一員であったとしても大いに自信につながるものだ。それはいずれ組織としても大きな力になる。

 

そもそも全部自分でできてしまうビジネスは拡張性がない。自分の時間が売上の限界になってしまうからだ。そこで自分の才能を他のスタッフができるように標準化する、もしくはそれをシステムに置き換える、このようにしてより多くのお客様を相手に商売することはできる。現在の多くの企業が取っている手段でもある。

 

そのうち十中八九が自分ではなく、それがスタッフの役割で、残り1~2割が自分の役割になっていくであろう。それが組織というものだ。究極、仕事はスタッフに任せ、自分はマネジメントだけになる。タスクそのものはスタッフ10割、自分ゼロが究極ではあるが、マネジメントのウェイトは見えないし、数値化が不可能ではある。労力はかけなくても、責任自体は経営者が全部負っているに等しい。

 

権限を委譲させ、より大きな組織にしていくのもまた、経営者としての責務である。

 

[教訓]

〇全部自分でやらずに、一部功を譲れ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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