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リーダーは先ず周囲の人を大切にせよ

「俺は脳をやられたき、もういかん。無念だ。」

(解説)
龍馬の最後との言葉と言われる。さて、1866年3月9日に、京都で薩長同盟の会談を龍馬があっせんした直後に、薩摩藩士として宿泊していた龍馬を伏見奉行の林肥後守忠交の捕り方が捕縛ないしは暗殺しようとした事件が起きた。これを寺田屋事件という。そこで場所を近江屋へ移した。1867年12月10日に坂本龍馬と陸援隊隊長の中岡慎太郎、そして龍馬の従僕であった山田藤吉の3人が何者かによって襲われた。実行犯については諸説あるが、江戸幕府の組織である京都見廻組によるものという説が有力である。

中岡は後頭部、左右の足と両腕を薙ぎ払われ、うつ伏せになったところを臀部へ骨に達するまで切り付けられた。龍馬は真正面から前頭部を横に薙ぎ払われた。龍馬の前頭部の傷は深く、脳漿は白く噴出していた。自分の死は覚悟したが、慎太はまだ助かるかもしれない。そう思ったのか龍馬は、階段の手すりまで這っていった。「新助!新助!医者を呼べ」声にならないが必死である。

名言というよりは、自分の事はさておき、中岡慎太郎の事を案じ、さらに慎太郎のために助けを求めたということ。スタッフの事よりも、パートナーの事よりも、自分の事で精一杯なリーダーも多い。危機的な状況になったら、周りの人間よりも自分の生活費なのだ。それは人間としてはわかる。だが、リーダーはついてきてくれる人の事を第一に考えなければならない。自分の事なんて後回しでいい。まずはついてきてくれる人を優先させるべきだ。それができて初めてリーダーと言える。自分の事しか考えられない奴にリーダーを語る資格はない。でも多い。登記簿謄本上代表取締役を名乗り、自分の事を第一に考え、いざというときはパートナーやスタッフを気にしない奴が。

リーダーもスタッフを選ぶ権利はあるし、その逆もしかり。スタッフが自分の事を先に考えるのは当たり前だが、リーダーがそのような考えの持ち主であれば、その会社は未来永劫復活することはないから、早めに離脱した方がいい。

[教訓]
〇リーダーは自分の事よりも、まずはパートナーやスタッフを大切にせよ。自分は後回しで考えよ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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