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ビジネスの安定の肝は「礼儀」にあり

ただ生きることだけを考える者は、かえって必ず死ぬのであり、利益だけを追うものは、かえって必ず身を害するのである。また怠惰を安楽とする者は、かえって必ず危うく、情欲の遂げられるのを安楽とする者も、必ず身を亡ぼす。それゆえ、これを礼儀に一致させて性情を抑えれば、礼儀も性情も二つながら得られ、これを性情に一致されて礼儀で節することがなければ、二つながらに失う。それゆえ儒者は礼儀を制して、人に二つながらこれを得させようとし、墨者は礼儀をたっとばず、人に之を二つながら失わせようとする。これが儒墨の区別であって、礼儀あることは天下を治める極地であり、国を強くする本であり、威力の行き渡る道である、功名の集まる所である。王公はこれによってこそ天下を一つにし、諸侯を臣とすることができるが、これに由らなければ社稷を捨てることになる。

(解説)
人間は生まれてきたからには、必死に生きなきゃならないが、自分の生きる意味を考えながら生きている人はどれだけいるだろう。何となく惰性で生きている人の方が多いように思える。そういう人は死ぬために生きているという意味しかない。

起業したら利益を上げるのが当たり前なのだが、それだけを追ってしまうと、社会的な軋轢が生じる。単に儲けたいだけならば、詐欺や、詐欺的手法で良く、特に後者はよく見受けられる。しかしあまり儲けすぎるとどこかでしっぺ返しが来る。

怠けた方がラクだ、という人もどこかで痛い目にあうだろう。でも一生懸命やっていても上手く行かない人というはいるものだ。こういう人と怠けている人はパフォーマンスは変わらない。一生懸命やっていて芽が出ないならば、それを続けている奴が悪いと言い切れるだろうか。

次に欲望ばかりを追求してしまって、今まで築いてきた社会的地位すら投げ出してしまう人がいる。そういう人たちの末路ってどうなってしまうのだろうか。最初から社会的地位の高くない人間にとっては守るべき地位もないが、社会的地位が高ければ高いほど、そのギャップに耐えられなくなってしまうのではないだろうか。

欲望をコントロールするのは「礼儀」。社会的に上手くわたっていくためにも必要なのが「礼儀」。これを失わなければ、何とかなるのが社会である。お金は大切だが、生きていくうえで一番大切なのが礼儀なのではないかと思う。当然、会社の経営を安定化されたり、成長させるきっかけは礼儀なのではないだろうか。

[教訓]
〇社会的にうまくわたるために必要なのが礼儀。
〇会社の経営を安定化させたり、成長させるきっかけになるのもまた礼儀。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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