世界の歴史を題材とした起業家応援メディア

学歴や資格なんて起業家には不要

項籍は下相の人で、字を羽と言った。初めて兵を興したときは年二十四であった。季父を項梁といい、梁の父は楚の将軍項燕で、秦将の王翦に殺された人である。項籍は若い頃も文字を習ったが覚えられず、辞めて剣道を習ったが、これもものにならなかった。項梁が怒ると籍は「文字は名や姓が欠けるだけで十分、剣道は一人を敵にできるだけで習うほどの値打ちがない。私は万人を敵とする術を習いたいのです。」と言った。項梁が籍に兵法を教えたところ、籍は大いに喜び、兵法のあらましを了解した。しかし、またそれ以上は学ぼうとしなかった。

(解説)
項籍は項羽のことである。大物は最初から小物のやることには目を向けない。文字も覚えない。剣道もやらない。今でいうところの国語・算数・理科・社会・英語なんてあほらしくてやらないし、資格なんて馬鹿らしくてやらないに等しい。

そもそも学歴や資格というのは何のために必要かと言えば、誰かに雇ってもらう時に、自分の実力を客観的な尺度で、あの人よりも自分は頭がいいですよ、事務処理能力が高いと思いますよ、ということを示すためのものであって、最初から人に雇われる必要がない人にとっては、全く意味がない。大学なんて行く暇があったら、さっさとビジネスを始めてしまった方がよいというのが、起業家の論理ではないか。

もちろん、ある程度学歴があった方が、起業をした場合でも、人脈という意味ではないよりあった方がいいともいえる。とはいえ、今どき、日本の大学での人脈よりも、海外の大学での人脈があった方が、凄まじく効果があるだろう。日本国内のドメスティックなビジネスで終わるなら、有名国立や有名私立に入ることに意味があるが、そもそもドメスティックなビジネス自体に強烈な意味を持たせることもできやしない。

アメリカのハーバード、スタンフォード、MIT、イギリスのオックスフォードの人脈は世界を動かす人たちと共に学べることだ。日本を動かしてどうする。小さすぎるぜそんなもの。だから、学歴を誇るなら、アメリカに行った方がいい。日本の学歴を誇るくらいなら、起業した方がいいのではないかと思う。

ただ、項羽は最終的に劉邦に敗北したわけだが、人間力を磨いた方が良かっただろう。

[教訓]
〇学歴や資格が必要なのは、雇われるため。雇う側に回ったら必要ない。
〇日本国内のビジネスであれば、学歴が高いことに意味はあるだろう。しかし、そんなことよりもサッサご起業して稼げるようになった方が効果的だ。
〇学歴にこだわるなら海外(アメリカ)の方が良いだろう。世界を動かす人脈と近づきになれる。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
SNSでフォローする