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時流に乗れる人が優れた経営者である

游侠の徒は、ともすればその行状に正義を踏み外す点こそあれ、その言葉には必ず信義があり、おこのうては必ず約束を果たし、いったん引き受けた以上あくまで誠実で、わが身を惜しまず進んで人の困難を救い、存亡死生を度外視してしかもその能力を誇らず、その特技を誇るのを恥じる。思うに彼らにもまたそれ相応に優れた長所があるとせねばならず、かつ危急の場というものは、人には誰にもありがちなことなのである。

儒者のいわゆる「有徳の仁人」でありながら、なおかつこうした災厄に会った。まして平凡の身をもって乱世の末を世渡りしようとするのでは、その災厄に会うこと、取り立てて言うまでもないことだろう。

(解説)
遊侠とは、仁義を重んじ、強きをくじき、弱きを助けることを意味する。たまに正義に反することもあるが、必ず信義があり、約束は守る。常に、自分よりも他人の困難を助ける。自分がどうなったっていいという気持ちで取り組み、だからと言って、俺ってスゲーとは思わない。逆にそれを恥じる。

誰しもピンチがあって、そのときに、多少の正義に反することをするのもまたやむを得ない。だからと言って、誰かに危害を加えるわけではない。それは正義に反するとは言わない。そもそも正義なんて言う概念は、ある人から見て妥当かどうかというモノにすぎない。ピンチに失敗ということもよくある話。失敗をしたからと言って、失敗者と烙印を押すのは早すぎる。ある時期に、失敗をしただけにすぎない。

優れた経営者だって、ミスは犯す。そして危機に会社を潰す可能性だってある。順風満帆な人生はなく、事業だって同じことだ。だが10年以上ずっと低空飛行と言うのはあり得ない。もしそうだったら、それは優れた経営者ではない。山あり谷あり。これが普通である。

中にはずっと谷ばっかりと言う人もいる。これは流石に、やり方そのものが悪い。また以前山だったという人もいる。そのときにそのやり方を聞いてみよう。大抵、たまたま時流に乗って上手くいってしまっただけであることが多い。そのやり方、つまり当時うまく言ったやり方を今も継続していたら、二度と浮上することはない。優れた経営者とはうまく時流に乗れる人だ。その時によってやり方を柔軟に変えられる人である。頑固にやり方を変えないバカは永遠にうまくいかない。

[教訓]
〇優れた経営者は、上手く時流に乗れる人。その時々に応じて臨機応変に、自分を変えられる人。自分を変えられずに、以前のやり方を続ける頑固者は永遠にうまくいかない。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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