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ダメリーダーを変える方法とは

それ将には、勇にして死を軽んずる者あり、急にして心速やかなる者あり、貧にして利を喜ぶ者あり、仁にして忍びざる者あり、智にして心怯づる者あり、謀にして情緩やかなる者あり。この故に、勇にして死を軽んじる者は、暴すべし。九にして心速やかなる者は、久しゅうべし。貧にして利を喜ぶ者は、遣るべし。仁にして忍びざる者は、労らすべし、智にして心怯づる者は、窘るべし。謀にして情緩やかなる者は、襲うべし。

(現代語訳)
ダメな将軍は次のような人物である。
(a) 勇気にはやり、死を軽んじる。
(b) せっかち。
(c) 貪欲で利益をむさぼる。
(d) 仁愛を重んじ、厳しさに欠ける。要するに甘い。
(e) 賢いのだが、決断力に欠ける。
(f) 謀はあるが、行動力がない。
それぞれの対応法は次の通り。
(a) 勇気にはやり死を軽んじる者は、仕向けて自滅を待つ。
(b) せっかちな者は、じっくり構えて、じらし戦法を取る。
(c) 貪欲で利益を貪る者は、利益をちらつかせ、内通を誘う。
(d) 仁愛を重んじ厳しさに欠ける者は、しかけて疲れさせる。
(e) 賢いが決断力に欠ける者は、押しまくり窮地に立たせる。
(f) 謀はあるが行動力に欠ける者は、一気に襲い掛かり決着をつける。

(解説)
博奕感覚で何でもかんでも仕掛けたがる人物は、そのうち資金が枯渇するから、勝手に自滅する。

すぐに結論を求めたがる人物は、中々結果が出ないのが苦手、あきらめが早すぎてすぐにマーケットから退出してしまう。ひいては機会を失う。

金が好きな人物は、今いくら投資してくれれば、その何百倍にして返すという話によく引っ掛かる。特に数千万や数億単位の資金が必要な経営者は、そこで数百万円の投資話に引っかかる。中には、何兆の話を振られて、数千万をだまし取られる間抜けもいるが。

部下に甘い経営者というのがいて、強く言えない。部下にいいように使われてしまう。会社のお金も。それで苦労することになる。部下に厳しく言えない経営者は成功しない。このような経営者は、従業員に給料払ってるんだからと少しは強気になってもいい。

決断するのが経営者の役割だ。頭がいいとか知識があり、決断しないのならば、それは単なる評論家にすぎない。企業経営なんてしてはならない。事業計画を立てるが行動を起こさない奴も同じ。決断力と行動力がリーダーとしての役目だ。

[教訓]
〇決断と行動がリーダーの役割。
〇リーダーは勇気を持たなければいけない、ただ無謀はダメだ。
〇リーダーはせっかちに考えず、じっくりと構えることが必要なときもある。
〇リーダーは仁愛は必要だが、厳しさは持て。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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