「レオンのことで・・・?」
「長官のおっしゃっていたように・・・“スリーパー・レオン”を使って我々を陥れるためにKGBの手でスト対策委員長に担ぎ出されたのなら・・・このまま放ってはおけません・・・」
「それで?・・・」
「これを解決する方法は一つしかないと思います・・・レオンが奴らの持ち駒になる前に・・・取り除いてしまうのです!」
「その方法に・・・最も適した“道具”があります・・・」
「長官!情報です!!レオンが委員長のレオンがなに者かの手によって射殺されました!!」
「スコット・・・まだ、何か言うことがあるかね・・・」
「い、いえ・・・ございません・・・失礼しました・・・道具は使われていた・・・か・・・」
(ストーリー)
ポーランドの造船所にレオンという男がいたが、元々CIAのエージェントであり、長らくポーランドにいるうちに現地に同化してしまった。このようなエージェントとスリーパーと呼ぶ。
そのとき造船所でストを起こそうとする者クーツがいて、レオンを担ぎ出そうとしたが、妻も子供が生まれそうだし、あまり厄介事を起こしたくなかった。
ポーランドの秘密警察は、レオンがCIAのスリーパーであることを突き止め、逮捕しようと画策した。労働争議のリーダーであったクーツが何者かに突き落とされ、即死。レオンがやむなく労働争議のリーダーとした担ぎ出された。
そのときCIAはポーランドの労働争議にレオン、つまりCIAのスリーパーが選ばれたことに危機感を持った。逮捕されてスリーパーであることを暴露されたら困ると、そこでゴルゴに射殺してもらって、ことなきを得るのだった。
(解説)
「スリーパー・エージェント」の一幕である。ゴルゴを使うことを進言しようとした部下スコット、しかし上司は部下から指摘される前に、既にゴルゴにレオン殺害を依頼していた。上司は部下より先に動くのが当たり前である。そしてその上司よりも先に部下が進言する。そういった関係を作れば、組織は強固なものになる。スピードのある組織は、仲間より先に動くことを意識させなければならない。スピードに遠慮はいらない。
[教訓]
〇上司は部下より先に動き、部下は上司より先に動くことを意識付けろ。