「・・・お前には十分な報酬を渡してあるんだ!それは言い訳をきくためのものじゃあないぞっ・・・それに私がいるからその筋に逮捕されずに済んでいることも忘れるな!・・・」
(ストーリー)
ボリビア人民解放軍が女性兵士リタ・クローグを売春婦としてゴルゴの下に送り込んだ。ゴルゴはそれも察知し、逆にその女の正体とアジトの場所を聞き出す。その後速やかに射殺した。
リタが殺されたため、人民解放軍のエルナンドは、急いでマルローからボリビア政府のカルダス長官へ電話をさせた。そこでマルローは「私一人の命など取るに足らない」と電話口で言った。エルナンドはいかったが、部下から諫められ、その場でマルローを射殺することはしなかった。エルナンドと解放軍のメンバーはマルローを他の場所へ移送した。
さて、元々人民解放軍の主要メンバー数名を逮捕したガルシア大佐は、ゴルゴが成功したら大佐の手柄は小さなものになるとして、ゴルゴを阻止し、自らの手でマルロー奪還を計画した。
ガルシアが独断でマルローを殺害したあげく、人民解放軍とも戦った。ゴルゴは手出し無用がルールであるから、契約破棄だとして、行動を起こさなかった。結果、ゴルゴは解放軍のリーダーを見逃した。そしてガルシアはマルロー殺害で逮捕された。
(解説)
「死の収穫(後編)」の一幕である。手柄を横取りされたくないガルシア大佐が、手下を使ってゴルゴの動向を調査させていた。しかしその手下が期待通りの情報を持ってこない。そこで言った台詞が上記である。
報酬の払い方は難しい。たくさん払えば期待通りに働くものではない。ほぼ報酬以上の期待値で働く奴など見たことがない。できない言い訳しかして来ない。それが現実だ。むしろ人を働かせるためには、カネだけでは連れない。ガルシア大佐の場合には、犯罪者を手下として使って、自分の権限で犯罪を消してやっているという。だから人を動かすにはカネとその他に何かが必要になる。
金だけで人が動くと考える方が間違いなのだ、金以上の働く理由を示すこと、それもまたリーダーの役目である。
[教訓]
〇リーダーは、部下に対してカネブラスアルファを示せ。それがマネジメントだ。カネだけでは言い訳を許すことになる。言い訳を許しているということはマネジメントが上手くできていない証拠だ。よく考えろ。