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クレーマーは顧客ではない

「部屋の中の動きがはっきりつかめない闇の中で、一か所にじっとしているのは危険だ・・・というわけか・・・」
「闇の中で身をさらしているほど・・・自信家にはできていない・・・!ただ、それだけのことだ・・・」
「し、しかし、我々は敵じゃあない!依頼者なんだ・・・」
「依頼者が敵でない、という保証はどこにもないし・・・俺の仕事にそんな定義は生まれはしないしな・・・」

(ストーリー)
1961年11月、マイケル・ロックフェラー4世はオランダ領ニューギニアの辺境に足を踏み入れたまま、以来、全くその消息を絶った。その後、1974年2月4日に起きたパトリシア・ハースト誘拐事件で、左翼過激派シンバイオニーズ解放軍(SLA)がかかわったが、そのSLAの参謀格のジオ・マッセリーをFBIは取り逃した。そのマッセリーはニューギニアでマイケル・ロックフェラー4世を発見し、身代金を要求してきた。そこで、ゴルゴにマッサリー抹殺を依頼した。ゴルゴに同行したのが、マイケルが本人かどうかを確認するための元恋人ポーラ・ワトキンスであった。

ニューギニアを訪れると、首狩り族が襲ってきた。首狩り族に誘拐されたポーラ。しかし、SLAのメンバーがそこに待っており、さらにジオ・マッセリーとも面会する。マイケルはどこにもいなかった。マッセリーの計画は、ポーラにマイケルはいたと一筆書かせることだった。

ゴルゴは彼らの集落にやってきて、マッセリーとナイフで勝負する。それに勝つと首狩り族はゴルゴを勇者として認めた。首狩り族とは争いたくないという気持ちだった。むやみな殺傷はしたくないということなのだろう。

(解説)
「呪術の島」の一幕である。依頼者の前でも全く気を抜かないゴルゴ。そして依頼者だからと言って味方であるという保証はないとする。顧客は神様だなんて言った人がいるから、顧客はいい気になりすぎている。お金を払ったからあとは全部何でもするほど甘くはない。プロはアマチュアではない、正当な対価をもらって正当な仕事をするのみだ。対価をもらえなければ何もしない、対価に応じた成果を提示するのがプロである。

顧客だからと言って顧客とは限らない。業者の時間をむやみにとるのは泥棒である。だから顧客だからと言って神様だとは思わない方がいい。業者が甘やかすと顧客はいい気になる。顧客だからと言って何でもありではないのだ。対価をもらっただけ、その分だけ仕事をするという癖を付けろ。

[教訓]
〇顧客を甘やかすな。
〇クレーマーを許すな。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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