「今からちょうど83年前の今日、ライト兄弟はこの地で初めての動力飛行に成功した!ライト兄弟はアメリカンドリームを手中にした!私たちも後に続こうではないか!」
(ストーリー)
家政婦のジーナが、シオンに復讐をするために殺し屋を雇おうと進言する。父親の遺産は弁護士が信託財産として管理している。日常の生活費の心配はない。その信託財産は大人にならないと自由に使えない契約になっている。
ジーナが契約書を読むと、切手を買う場合には無制限の支出を認めるとある。切手を購入して殺し屋を雇う原資にしようと考えた。自分たちが落札して、2番目の人に売れば現金ができる。ジーナとシオンはゴルゴに面会し、マンソンの殺害を依頼した。
その後、アラブ側からも連絡があり、マンソンがパイン殺しの当事者であると、アラブの名前が勝手に使われるのは許せないために、マンソンの殺害を依頼してきたが、その件は先約があると言って、アラブ側の依頼を断った。
ノースカロライナ知事になったマンソンは、ライト兄弟が作った飛行機のレプリカの記念式典に参加。デモ飛行をする飛行機に機銃を付け、ゴルゴが操縦した。飛行中、機銃でマンソンを射殺。ゴルゴはそのまま飛び去った。
(解説)
「アクロバティックス(後編)」の一幕である。シオンの父親を殺したマンソンが、ノースカロライナ州知事になった後の記念式典で、スピーチをした台詞。実はシオンの父親が選挙前にキャッチフレーズとして使っていたもののパクリではあるが、歴史的事実としてはその通りであり、ここにアメリカの偉大なるダイナミクスがあるのだ。
実はライト兄弟の成功は、日本人にも参考になることがある。元々彼らは自転車店を経営していた。そのため生活費も研究に必要な資金を自分たちで確保することができた。しかも今やっている事業、自転車の技術を活用することができた。アメリカンドリームというと、シリコンバレーで投資家にお金を募って、自分たちは事業に没頭するというイメージがある。だからアメリカはすごい。対して日本は投資家が投資をしないということをいう意見もあるが、ライト兄弟は投資を募らずに、飛行機を作ったのだ。だからそんなことは言い訳に過ぎない。
日々の生活費をコツコツ稼ぎ、余剰資金で次の大きな事業に取り掛かる。これは不可能ではない。それでライト兄弟はアメリカンドリームを掴んだのだ。
[教訓]
〇投資家がお金を出してくれないからうまくいかないとい、人のせいにするな。コツコツ生活費を稼ぎながらでもアメリカンドリームは掴める。