「ターミナルビルと、航空管制棟の間に空間があったのか・・・コンピューターでさえ狙撃の可能性を否定した空間が・・・その空間を狙って狙撃するなんて・・・さすがはゴルゴ13・・・おまけにいい勉強をさせてもらった・・・標的の狙い撃ちでは、神技に近い力を発揮する銃・レミントンも、予測のつかない接近戦ではアーマライトの餌食だ。今度から参考にさせてもらう・・・だ、だめか!・・・」
(ストーリー)
アメリカの国防省とCIAでゴルゴに仕事を依頼していた。それはフセイン・ヨルダン国王の特使として国連へ出席するバイール・マハダをケネディ空港で狙撃するというものである。それをアメリカの国務省が阻止したいと考え、カッツ・ドーベルにゴルゴの狙撃を依頼した。
カッツ・ドーベルはオックスフォードを首席で卒業し、マサチューセッツ工科大でコンピューターを専攻、さらにモスクワオリンピックに出ていたら、金メダルを取っていただろうという腕の持ち主ということであった。
ドーベルはコンピューターで狙撃ポイントを2つと割り出し、ゴルゴを狙撃するために、ライフルを構えていた。
しかし狙撃不可能と思われた地点にゴルゴが現れ、ドーベルを射殺、ついでヘリの離陸時にコンピューターでさえ狙撃の可能性を否定した空間から、マハダを狙撃した。
(解説)
「デッド・アングル」の一幕である。ドーベルも「いい勉強をさせてもらった」とは言うものの、その後で「今度から参考にさせてもらう・・・ダメか」でピリオドだ。起業をして命を取られることはめったにないが、致命的な失敗をするのだけはやめておこう。軽い失敗をしまくるのはいいのだが、その失敗で生活できなくなるような事態を避ければ、後はどれだけ失敗しても勉強になると思われる。
失敗なく成功した人間はいない。しかし大きな失敗をしてしまって、それがその人の稼げる許容範囲を越えてしまうと、もう一度チャレンジすることはできなくなってしまう。借金を抱えても自己破産はできる。でもお金が原因で再チャレンジできない人も少なくない。しかし一番問題なのは、自分の気力を失ってしまうことだ。自分が諦めたらすべてが終わってしまう。失敗をしても致命的でなければOK、くらい開き直ろう。
[教訓]
〇致命的でない失敗であれば、勉強と思え。費用をかけなければ収入はない。失敗は成功のコストなのだ。