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ビジネスにおいては、無謀なことこそ有望なこともある

「結果的に“加熱”というクラネット博士たちが唯一不可能だった鑑定が、ゴルゴ13の銃弾によってはじめて“可能”になった、わけだ・・・」

(ストーリー)
ゴルゴは5年前に、バチカンのテアヌス司祭からの依頼で、贋作者ネッセルの両目と腕を狙撃した。ネッセル・アルバトーニは作家生命を絶たれた。実は聖遺物の贋作制作を企て、ローマ教会や信仰を混乱に陥れる計画を立てていたからであった。

大英博物館において、特別展『欺きの贋作展』が開催された。これは贋作を一堂に集めた展示会であった。鑑定人クラネット夫妻は、聖遺物(麻布)の公開を中止するように館長に言う。それはこの聖遺物が贋作ではなく、科学的に真正であるためであった。実は、これはネッセルの一番弟子ロゼッタ・マモール、元MITの天才数学者であった。そしてこの麻布の贋作制作の依頼をしたのはリザローア司祭であった。リザローアは聖遺物の存在を隠蔽したのはローマ教会であり、イエスに対する最大の冒涜だと、糾弾するつもりであった。

テアヌス司祭は、この贋作はネッセルのモノではないかと疑っていた。つまりゴルゴがネッセルの作家生命を立ち損ねたと考えたのだ。鑑定のためにクラネット夫妻が麻布を預かっていたが、それをロゼッタの愛人マルローが取り返す。

MI5は贋作の地下グループを調査しており、今回の麻布の贋作はネッセルの弟子、ロゼッタであると考えていた。テアヌスはゴルゴにリザローアの殺害を依頼しようとしたが、ゴルゴは今回は自分の仕事のけじめだとして、テアヌス司祭からの仕事は受けなかった。

マモールはゴルゴの狙撃ポイントを見抜き、唯一の狙撃ポイントからは麻布が入った陶器が邪魔をして、自分たちを狙撃することはできないと考えていた。陶器を狙撃すれば、麻布を取り返すことができない。つまり彼らが座っているところはゴルゴからは視覚となる。しかしゴルゴはその陶器を破壊して、その先のリザローア、ロゼッタ、マルローを射殺した。

結果、麻布に極度の熱を加えることで、年代を図る熱ルミッセンス法の鑑定ができ、麻布が贋作であることが分かった。

(解説)
「贋作工房」の一幕である。クラネット博士はクリスチャンであったろうし、もし本当にイエスの麻布だったとしたら、恐れ多く、熱を加えた真贋法だけは使えなかった。しかしゴルゴにしてみれば、そんの関係ねえ、の一言で、狙撃して標的を殺害、結果、熱を加える鑑定法を使い、贋作であると分かった。真実を知るためには、あえてタブーを侵す必要もある。

ビジネスにおいても、物事を先に勧めるにあたって、タブーを侵すことも必要な時があろう。あるいは、今までの常識であったことを、非常識であるとして覆す。ガリレオ・ガリレイも当時、天動説を否定して、地動説を唱えた。これもタブーを侵したことによって真実を得られたのだ。

ビジネスで新しいことを創造するには、当たり前のことを打破する。そういったチャレンジャーが必要なのだ。

[教訓]
〇ビジネスで新しいことを創造するためには、当たり前を否定しろ。タブーを侵せ。非常識になれ。何も恐れるな。
〇ビジネスにおいては、無謀こそ有望、なときもある。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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