「沖縄・・・雪のない所はおいやかしら?」
(ストーリー)
ソ連から亡命したワルター博士(レーダーシステムの技術顧問であり、電子工学の権威)を狙撃する依頼を受けたゴルゴ。沖縄で狙撃を依頼されたが、沖縄ではアメリカ軍があふれていて、簡単には外に出られない。そこでゴルゴをアメリカ軍に逮捕させて、そのすきにKGBは沖縄から逃亡するという算段だったが、ワルター狙撃後、KGBは舟の運転手の以外は全てゴルゴに殺害される。一人ゴルゴにご執心だったKGBの女性スパイのみが、自ら服薬自殺を図った。
(解説)
「ドクターワルター」の一幕である。KGBの女スパイがゴルゴに仕事を依頼するときの台詞。スイスでスキーをしていたところで声をかけたため、「雪のない所」という表現になった。
ギャップを活用して人の心を掴むことができるといわれ、それを「ゲインロス効果」という。要するに、人の心理状況において、プラスとマイナスの変化量が大きいほど、人の心に影響を与える度合いが大きくなる効果を指す。最初はマイナスの印象を与えて、その後にプラスの印象を与えた方が良い好印象を抱かせることができる。
いわゆるギャップ萌えというもので、恋愛のテクニックには効果的だといわれている。
昔、青汁の宣伝で、「まずい、もう一杯」というのも、マイナスの印象を与えておいて、一度飲んでみると、不味くないじゃないかとなって、その後リピーターになってしまうのも、この効果かもしれない。そもそも青汁は健康にいいものだから、味よりも健康を第一に考えている人は、一度手にしてみたいという気持ちはどこかにある。しかも良薬口に苦しとは諺にもなっている。
しかし、どうしても第一印象というものは外せないとも思われるけれども、ゴルゴの例は、雪の世界から、暖かい世界へ行ってみてもいいかと思わせる効果はあったのかもしれない。自分のビジネスにおいても、こんな一面がという状況を考えて、顧客に提案してみると良いだろう。
[教訓]
〇ギャップ萌えを使え。