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組織の行動ベクトルを統一せよ

「JDISS(統合配分情報支援システム)を使えば、従来は直接交信が不可能だった陸軍と空軍、海軍が、直に会話ができるようになる。」
「つまり、陸軍部隊が航空支援を必要とする場合、空軍部隊と直接連絡を取り合って、しかるべき支援攻撃を依頼することができる。」

(ストーリー)
パックスアメリカーナの信奉者であるホロニックともう一人の兵士が、平和維持軍としてボスニアをパトロールしていたが、セルビア人兵士に撃墜され、捕虜にされた。

その頃、アメリカでは大統領選を控え、マッケンジーとオニールの一騎打ちとなっていた。そのときにアメリカ人兵士が捕虜となり、現大統領マッケンジーの責任問題に発展する。そこで、救出部隊を派遣することにした。オニール側ではこの救出劇を失敗させれば、マッケンジーの再選はないと、救出の妨害工作を計画した。

さて、救出隊に5人の兵士がおり、そのうちの一人にゴルゴが参加していた。その救出隊の中で誰かが裏切りって、仲間の兵士を殺していく。まずはピートが殺された。4人は捕虜のホロニック救出を夜間に強行した。また一人、仲間クーパーが殺される。二人の兵士がホロニックを救出に来たが、ゴルゴだけは来ていない。二人の兵士はホロニックを連れてジープで逃走した。ゴルゴだけはいない。間違いなくゴルゴが仲間を殺したのだと。

ホロニックは、アメリカ国民は自分の救出を望んでいるのではないのかと疑問に思った。すると車を運転していたフィリーが引き金を引いた。フィリーがホロニックの救出を妨害しようと送られた刺客であった。それを見届けて、ゴルゴが狙撃する。ジムはゴルゴこそが、救出阻止を命じられた人間を始末するために上から雇われたプロだったのだと思った。

パックスアメリカーナの信奉者であったホロニックは、帰国したときに「いやだ・・・アメリカなんて」と思った。救出に成功したマッケンジーの再選は濃厚となった。

(解説)
「偽りの星条旗」の一幕である。陸海空軍の統合とは至って当たり前のようにも思えるが、第二次世界大戦中の日本は、おそらく統合されていなかったのではないかと予想される。

部署間の情報統合は、企業において必要不可欠なのだが、情報は統合するだけでは意味をなさない。組織にはそれぞれ牽制することが内部統制上必要なことはあるが、それは会社の全体的な利益に役に立つからである。お互いが足を引っ張り合っていては、情報が統合しても意味がない。情報だけでなく、会社の行動ベクトルも統合しないとならない。それを行うのはリーダーであるが、その前提として、全ての情報がリーダーのところに集まる必要がある。もちろん部署によっては、あるいはランクによっては知るべき情報と、知るべきでない情報があることは言うまでもない。

[教訓]
〇情報は統合しているだけでなく、組織の行動ベクトルが合致してなくてはならない。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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