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ビジネスとは時間がある限り、打つ手は無限である

「打った手は全て失敗に終わりました・・・遺憾ながらキングベッカーの有する実力は・・・こちらの考えていた以上のものであります・・・」
「では・・・もはや打つ手はないというのかね・・・!」
「申し訳ございません・・・」
「いや、あるはずだ!打つ手のない戦いなどない!弱点のない敵も、な!それが、我々には見えんだけの話だ!」

(ストーリー)
香港財閥王虎令は中国政府の使者と会話中に、部下からキングベッカー社が東方実業を購入したと報告があった。中国政府の使者はキングベッカー社が香港脱出企業を次々と買収していることに脅威を感じ、何者かを調査することにした。

キングベッカーが手中にしている企業は、香港経済を牛耳るほどに拡大していた。それは香港返還後の中国政府にとっても看過できない問題であった。

CIAが中国政府に、キングベッカーの情報を伝えた。どうやら台湾資本が絡んでいるようだ。CIAとしても香港を崩壊に導く者は自由主義陣営の敵と考えていた。中国主張は、香港財閥の王虎令にも協力を要請した。王も中国政府と香港財閥は利害を共にする運命共同体であると言った。

しかし実はキングベッカーを陰で操っている人物は王虎令本人であり、CIAはアメリカの手で、王を殺害すべく、ゴルゴに依頼した。王は香港をスラム化させ、中国や台湾に香港から引かせようと企んでいると考えた。ゴルゴは当然中国も暗殺者を送り込んでくるだろうと予想した。ゴルゴはヘリで現地へ向かい、中国側のスナイパーを全て片付けてから、最後に王を射殺した。

(解説)
「偽りの五星紅旗」の一幕である。中国首脳と、厳しいことを言っているのは鄧小平氏だと思われる。「打つ手のない戦いはない。弱点のない敵もない。そうだとしたら見えないだけだ」という。打つ手を打ち尽くしてもなお、さらに考えるのが起業家である。弁慶にも泣き所がある。できない理由を見るのではなく、できるようにするための理由を目を開いてみる。ここが単に時間をかければお金をもらえる人間と、時間をかけてもお金をもらえない、稼ぐしかない人間との境界線になるであろう。

[教訓]
〇打つ手は無限にある。強大な敵にも弱点は絶対にある。見ないふりではなく、見る努力をせよ。見えなければ見る位置を変えろ。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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