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時間が許す限り、報告は結果が出てからせよ

「計画の進み具合は?・・・」
「保安部に一人、不満分子がいる。つい先日、その男とコンタクトした!」

「それじゃあ、基地の見取り図を!?」
「ああ!なんとかその男から近々手に入れられそうだ!」
「早速報告を・・・」
「いや、まだだ!報告は、見取り図を手に入れてからでいい・・・」
「わかりました同志!」

(ストーリー)
夫ビルは帰りが遅い。妻アニーは夫の浮気を疑って、探偵を雇った。実はビルはソ連のスパイであった。そして、女性のスパイ、ターニャがビルの仕事上のパートナーとなった。男と会うより男女の方が何かとごまかしがきくという理由だ。

探偵はビルとターニャがホテルの部屋に入っていく写真を撮って、アニーに見せた。アニーは調査を継続させた。探偵がビルを付け回していることがビルの知ることとなり、ビルが探偵を殺害する。

探偵と連絡が取れなくなったアニーはターニャのところへ向かい、ビルの所在を聞き、さらに手切れ金を渡す。

ターニャやKGBはビルにその始末を付けさせることにした。ビルはアニーとドライブに出かけた。アニーはターニャに勝ったと思ったが、ビルはアニーを殺害しようとしたのだ。しかしその前にビルはゴルゴに射殺された。

(解説)
「イリーガルの妻」の一幕である。イギリスにグリーナム・コモン空軍基地があった。過去形なのは1940年から1999年までの運用であり、現在は跡地である。

前段がソ連の連絡員との会話。そして後段がビルが空軍基地の見取り図を入手するために、基地関係者に近づき、酒飲みをし、そしてその目的や途中経過をターニャに話した。その時の台詞だ。ターニャは急いで報告しようとしたが、まだ手にしていないから、確実に入手してから報告するので良いと思ったに違いない。あまりいいことを言って期待させるよりも、確実に出た結果を報告した方がいいだろう。たらればで話をする人もいるが、そのうち見向きもされなくなる。つまり前段のように、聞かれたから現状を答える。これが適切な対応である。

[教訓]
〇タラレバで話をするな。確実に出た結果のみを報告しろ。結果が出ていないのならば、報告を要求されてから、目的と途中経過を話すればよい。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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