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ギャップで人を惹きつけろ

「ハンスさん!また、うちの店であの熱狂的な演説をお願いしますよ!若いもんに活を入れてやってください!頼みますよ!」

(ストーリー)
ドイツの医者ヘルムート・グローガーは、二重人格症で苦しむ、院長である父の影の部分を撃ってほしいとゴルゴに依頼した。

院長はスケッチブックに描いた絵にナチス時代の収容所があり、破り捨てた。息子と朝に散歩しているときに、ある男が、ぜひとも熱狂的な演説をお願いしますよと。そして父のことをハンスと呼んだ。

父はその男を知らない、誰かと間違っているのだろうと言った。先ほどの男はパブの経営者でアルスターという名前で、しかもナチかぶれである。そして元SSのシェーンフーバーの共和党に資金援助している。SSという名前を聞いて父は頭を抱えた。父は落ち着いてからハンスの話を始めた。SSの若い少尉が処刑だと言って二人の囚人を中庭に引きずり出し、撃ち抜いた。そして自分に止めを刺すように指示したが、自分は断った。そしてその少尉と父は撃ち合い、自分の胸ポケットの鉄十字が命を救ってくれた。そのSSの少尉の名前がハンスだったという。

ヘルムートが真相を確認すると、そのハンスとは、父のことだったという。父はアルスターのバーでナチの服装を着て、「外国人労働者を追い出せ」という発言をしていた。そこにゴルゴがドイツ陸軍上級曹長のブラウアーだと名乗ってやって来た。そして二人は撃ち合い。ゴルゴはハンスの胸を撃った。そして再び鉄十字に守られた。ゴルゴに撃たれたときに、父は正気に戻った。父の中にあるハンスの死によって、本当の自分を取り戻したのである。

(解説)
「告発の鉄十字」の一幕である。院長の場合は病気であったが、普段寡黙で真面目な院長さんが、いきなりナチの服装を着て、外国人排斥を訴えるナチと化した。その演説を聞いていたバーの店主アルスターが、朝に院長に会って、演説を要求したのだ。そのバーでも一つの名物になっていたのだろう。

こういう過激派はともかく、仕事をしている姿と、酒の席で迷惑をかけない程度のはっちゃけた姿というギャップは、親しみを増加する。そしてギャップは心を打つ。無理に普段と違う自分を心がける必要はないが、仕事で根を詰めてしまう人は、どこかでストレス発散のも必要だから、プライベートでは本当の自分を表現してみよう。

また、仕事においては、組織の雰囲気にもよるが熱狂的な話しぶりの方が良いこともある。特に気合がぼけているようなときには、熱狂的に話をして気合をかけよう。

[教訓]
〇仕事で根を詰める人は、プライベートでは殻を破って、本当の自分を表現してみよう。迷惑をかけない程度に。

この記事を書いた人
経営学博士。経営学は座学より実学をモットーに大学院在学時より、サラリーマンで修業。一部上場企業の財務、メガバンクでの不良債権処理、 上場支援、上場後の投資家向け広報、M&A、事業承継等を経験。 数千の経営者と身近に接することが多く、数多くの成功例や失敗例を見てきた。 一人でも多くの成功者を輩出することが自らの天職と考え、現在は独立し、起業家に対して、ファイナンスやマネジメントまわりのサポートを行っている。 起業家モチベーター。
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